1. 看護roo!>
  2. ステキナース研究所>
  3. 実際の「痛み」の程度を可視化する画期的な「疼痛計測器」とは?

2014年11月08日

実際の「痛み」の程度を可視化する画期的な「疼痛計測器」とは?

今回は、患者さんの感じる「痛み」の可視化を行う、画期的な医療機器についてのお話です。

 

残念なことに、携帯電話の使用や読書の余裕がある患者さんであっても、医療職員の注意を引くため、または重点的なケアを求めるために、痛みの強さを偽って表現することがあります。このようなケースが後を絶たないことは、どこの国のERや病棟でも同様に問題になっているようです。

 

そのような事情から、今回ご紹介する「痛みの計測器」が開発されたそうです。アメリカで生まれたこの機器は、直接疼痛を感じる部位に当てるだけで、「痛みの評価スケールの1から10のうち、どのくらいに相当するのか」を可視化してくれる画期的なものです。

もし、日本でも信頼性が承認され、臨床に導入されれば、多忙な現場に非常に有用なアイテムになるかもしれません。

 

実際の「痛み」の程度を可視化する画期的な「疼痛計測器」とは?|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

医療スタッフの苦い経験から開発

この新しく開発された計測器とは、「疼痛計測器ニートO( Pain Acquiring Instrument Neat-O)」。イーストコースト(東海岸)のERで利用が広がり始めています。

 

患者さんから疼痛の訴えがある場合、医療スタッフは「今まで経験した最大の痛みを10とするとどのくらいですか?」と尋ねるはずです。そして、多くの場合は、さほど深刻な疼痛でなくても「10」という返答を得ます。
携帯電話でメールを打つほどの余裕があるにも関わらず、患者さんが疼痛を「10」と表現した時には、医療スタッフは相当な苛立ちを感じます。

 

ER看護師でもある開発者のケン・ウォーターズさんは、この機器が誕生した経緯について、「そんな経験から、『実際の疼痛を測ることができたら』ということで、開発に至りました」と説明しています。

きっと、皆さんも、「携帯電話でゲームできるのにスケールで10?」「さっきまでテレビ見て笑っていたのに?」と、患者さんの疼痛の訴えを思わず疑いたくなってしまうような経験をお持ちではないでしょうか?

多数の患者さんを同時進行でケアしなければならない多忙な看護師にとって、偽りではないかと疑ってしまうような疼痛の訴えは、大きなストレスにもなるはずです。

 

 

「疼痛計測器」の使い方は非常に簡単

「使い方は非常に簡単。測定ボタンを押し、疼痛を感じる部位に近い皮膚に当てます。そして、それと同時に測定者が患者さんに、疼痛スケールで言えばどのくらいの痛みを感じているかを尋ねてください」とケンさんは言います。

取材のレポーターがこの機器を試用して痛みを測定してもらうと、ケンさんは「2/10の強さの疼痛ですね」と言い、それは見事に大当たりだったそうです。

このレポーターは、測定中にケンさんが疼痛の程度を尋ねた時には、事実を隠して「0」と答えたとのこと。ところが、実際は2~3週間前から右膝の痛みに悩まされていたそうです。

この事実がどの患者さんにも当てはまるとすれば、医療者は、患者さんの訴えと行動の矛盾に対するストレスを抑えることができ、より適切なケアにもつなげていけるはずです。

 

 

どうして疼痛の程度が適切に測定できる?

この機器は、疼痛を感じる部位の神経繊維の電気変動を感知します。そして、そのインパルスが頻繁なほど疼痛のスコアが高くなるように設定されています。また、それと同時に患者さんの声に含まれるうなり声も検知することで、両者を関連づけ、疼痛の程度を決定する仕組みになっているそうです。

 

ウォーターズさんの病院では、この機器を活用することで、余計な鎮痛薬を出さなくて済むようになったとのこと。そのため、これまで痛みをオーバーに訴えて薬をもらっていた患者さんは不満に思い、病院に来なくなったそうです。そして、ERは本当に痛みに苦しむ患者さんの処置に集中することができるようになったといいます。

 

 

適切なケアに活かせる可能性

この機器を、「ウソ発見器」としてではなく、過度な鎮痛薬の投与などによる副作用・弊害から患者さんを守るために使用することも考えられるのではないでしょうか。さらには、認知症でコミュニケーションをとるのが難しい方や、意識レベルが低く、自ら正確に疼痛の程度を表現できない方などへの適切なケアも実現できそうですね。

 

(文)A.Brunner

 

(参考)
Pain Detector Gives Actual Pain Score

コメントを投稿する

コメント入力
(100文字以内)
ニックネーム
(12文字以内)

コメント一覧(33)

33匿名2015年03月14日 21時52分

人によって閾値はちがうんじゃ〓

32匿名2015年03月14日 06時35分

痛みは人それぞれ違うと思う。

31匿名2015年02月24日 15時56分

痛みは人それぞれなんじゃ?

30匿名2014年11月19日 16時40分

痛みに対する閾値は人それぞれ個人差あるのに、良いのかな?

29匿名2014年11月16日 23時16分

すごい

28匿名2014年11月15日 00時11分

痛みは主観的ですからねー

27りん2014年11月14日 11時53分

すごいです

26匿名2014年11月13日 08時40分

言葉で訴えられない人や認知症の人に活用したいです。

25匿名2014年11月12日 18時38分

すごい

24ゆっこ2014年11月12日 01時09分

確かに認知症の方のケアに使えそうですね。でも10であっても痛みを感じないので理解してもらえるかどうかですが

23匿名2014年11月11日 14時36分

すごいなぁ

22匿名2014年11月11日 13時50分

すごいですね

21匿名2014年11月11日 00時07分

これすごい

20匿名2014年11月10日 07時42分

少し疑わしくても、痛みの訴えが有れば対処しているのですが、可視化できるのはすごいと思います。

19匿名2014年11月10日 06時25分

そして取り除いてあげたい

18匿名2014年11月09日 17時52分

痛みの程度を見極めるのって難しい。

17匿名2014年11月09日 15時57分

すごい

162014年11月08日 23時04分

自分の痛みで試してみたい。
以前、どこまで我慢すればいいかわからなくて、
限界に達して意識とんだことがあったので。

15匿名2014年11月08日 21時57分

どこまで信頼できるか。

14匿名2014年11月08日 20時08分

実際痛いとき自分でやってみたい!
痛いのに昔、理不尽なこと言われたから、他覚的に評価できるって大事。

関連記事

いちおし記事

看護roo!サロンで同年代ナースとおしゃべり♪

「他の病院はどうなんだろ?」そんな疑問もお互い話せるチャンス♡ [ 記事を読む ]

【音声あり】気管支喘息の聴診音って?

気管支喘息の特徴「笛音」を実際に聞いて確かめてみてね! [ 記事を読む ]

人気トピック

もっと見る

看護師みんなのアンケート

自分が描いていた理想の看護師になれている?

投票数:
1189
実施期間:
2019年05月10日 2019年05月31日

【新人限定】「配属先、いつ決まった?」

投票数:
836
実施期間:
2019年05月14日 2019年06月04日

ケアの優先順位(多重課題)で困った経験はある?

投票数:
1079
実施期間:
2019年05月14日 2019年06月05日

看護書や医学書で見かける表現で「これどういう意味?」なものある?

投票数:
1060
実施期間:
2019年05月17日 2019年06月07日

伸び悩んでる新人、どうやって褒めてる?

投票数:
890
実施期間:
2019年05月21日 2019年06月11日

あなたの施設で退職時期、決められてますか?

投票数:
700
実施期間:
2019年05月24日 2019年06月14日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者4691

現在行われている出生前診断で、確定的検査は以下のうちどれでしょうか?

  • 1.超音波マーカー検査
  • 2.新型出生前診断(NIPT)
  • 3.羊水検査
  • 4.母体血清マーカー検査
今日のクイズに挑戦!