「脳梗塞で才能開花」よりも患者さんの努力。後遺症が残っても筆を休めない画家たち

【ナース知っ得ニュース 2014/11/05号】

 

先日、脳梗塞で倒れ、緊急入院したタレントの磯野貴理子さん。夫の高橋東吾さんがFacebook上で妻の様子を明かす中、絵を描くほどの回復ぶりを見せていることが分かりました。磯野さんは日々活発になっているそうで、高橋さんが「もうちょっと大人しくして欲しい」と感じるほどだそう。報告を見る限り、磯野さんには障害が残っているような様子は見られません。
絵を描いているという投稿には「普段とそんなに絵描きとしての腕はかわらないな… 飛び抜けた才能が芽生えると思ったのに♪笑」というコメントが。

 

脳梗塞で入院の磯野貴理子、病院で絵描く 「大人しくして」と夫が報告(ORICON STYLE)

 

脳梗塞を患うと、損傷を受けた脳細胞の場所によって何らかの障害が残ることは避けられないといわれています。後遺症としては、半身麻痺、片目の視野が欠ける、ろれつが回らなくなる、摂食・嚥下障害、記憶障害や注意障害などがあります。

 

障害とは逆に、障害ではなく新しい能力が開花したり、残った力がより伸びたりする例もあります。とくに芸術的な能力が開花した例は、ニュースとして大々的に取り沙汰されますが、「奇跡の才能開花」ではなくとも、患者さんの努力によってその才能を伸ばした例も多くあるようです。

 

 

脳梗塞で倒れ、後遺症が残っても筆を動かし続けた画家 白鳥映雪氏

日本人の画家の中でも、美人画の巨匠と呼ばれた白鳥映雪さんは、脳梗塞で後遺症が残っても、筆を動かし続けた画家のひとりです。白鳥さんは享年95歳の画家で、大正・昭和期に活躍した日本画家・伊東深水に魅せられ、その美人画を継承しました。2003年に脳梗塞の後遺症で車いす生活に。右手が動かなくなったのを乗り越え、左手だけで絵を描いて見せたことは、テレビ番組でも取り上げられ、全国に周知されました。

 

脳梗塞の重度な後遺症を機にミュージシャンから画家になった河村武明氏

脳梗塞の前はまったく違う活動をしていたのに、後遺症が残ったことで画家に転身した方もいます。

河村武明さんは、2001年10月に突然、脳梗塞で倒れた後、言語障害と聴覚障害、右手麻痺、失語症という重い後遺症が残りました。京都で音楽バンドのヴォーカルとギターを担当していた彼にとって、この後遺症は致命的でした。
しかし、河村さんは障害に対しても前向きに捉えました。動かせる左手で絵を描けることを発見し、絵と詩を表現するアーティストに転身します。京都での路上販売から始まり、高島屋での個展、テレビ出演などを通して一躍有名になりました。
現在、個展を開催しながら、小・中学校で無料の講演を行うなど、自らの克服体験を携えて、精力的な活動を見せています。

 

(参考)

http://www.shiratorieisetsu.com/

http://irorio.jp/nhikaru/20141031/174397/

https://www.facebook.com/BarRabbitFoot

http://no-kosoku.net/column/11.html

 

 

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