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2014年06月28日

「意識がなくても聞こえている」すべてのICU勤務者が知るべき、驚きの患者体験談

ICUを含め、さまざまな科や施設において看護師は日夜、昏睡状態にある患者さんのケアにあたっています。あなたは昏睡状態や意識レベルの低い状態にあると医学的に判断されている患者さんに対してどのように接しているでしょうか?

 

ここでご紹介するとある女性の体験談は、多忙な業務で忘れてしまいそうな看護の基本について考えさせられるエピソードです。

 

ICUで起こったことをすべて鮮明に覚えていた女性

20年前の事故で、ICUでの治療を受けた経験をもつキャシーさんはこう語ります。

 

「意識がなくても聞こえている」すべてのICU勤務者が知るべき、驚きの患者体験談|キャシーさんの体験|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

「意識が戻った時、私はICUにいました。目は腫れて開けられず、あごもしっかり閉じられていました。そこにあったのは、私の喉の穴から呼吸を管理する人工呼吸器でした。私は、見ることもできなければ、話すことも飲食もできず、自分自身で呼吸さえもできませんでした。しかし、こんな状態でも、すべての出来事を聞くことはできたのです」

 

ICUに収容されたキャシーさんのように、外見上は「深昏睡」とされる患者さんも、刺激による反応やアウトプットが得られなくても、聴覚からまわりに起こることを理解できているケースがあります。

 

キャシーさんは続けます。

「私は、耳障りなアラームで落ち着かないICUの中で私自身に何が起こったのか、これから何が起こるのかを知る手掛かりを必死に探しました。大きなアラームが鳴るけれど見ることもできないし、なぜなのか、もしかしたら死んでしまうのかもしれないとも思ったほどです。看護師はアラームを消しには来ますが、その後は何の説明もなく行ってしまうのです」

 

また、彼女は回診について語ります。

「回診の時に医師がベッドを囲んで、私のケースを詳細に話し合っていましたが、医療用語ばかりで全く何の話をしているのか理解できませんでした。そして、また私にとってはすべてが謎のまま立ち去って行くのです」

 

もし、キャシーさんに意識があれば、きっとアラームが鳴った原因や、治療の説明を受けることができたでしょう。彼女のように、深昏睡と判断されているゆえに適切な情報提供が受けられず、ひとしれず深い孤独と恐怖にさらされている患者さんがいるようです。

 

一人の看護師からの語りかけが心の支えに

「意識がなくても聞こえている」すべてのICU勤務者が知るべき、驚きの患者体験談|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

「夜勤の看護師さんがしてくれたのはさまざまな身体的なケアだけでした。1番看て欲しかった感情面、精神的なケアをしてくれたのはたった一人の看護師さんだけでした」と、キャシーさんは言います。

 

「その彼が来てくれる時には、いつも私の状態を見た後に肩に手を当てて耳元に話しかけてくれたのです。目は開けられませんでしたが、わずかな隙間からシルエットだけは知ることができました。そして、いつもその日の予定をきちんと説明してくれたのです。これだけのことですが、3週間人工呼吸器で管理されていても誰一人私にしてくれませんでした」

 

「彼は、私を普通の人のように関わってくれたのです。彼は傷の消毒、清拭、着替え等何でも予定をきちんと教えてくれました。点滴を確認する時でさえ、何でも伝えてくれました(……)説明することはほんの一瞬のことですが、それだけでも患者の安心感につながります」

 

この看護師はほかにも、キャシーさんに最新のニュースや外の天気を教えるなどの語りかけを行い、そんな彼の看護をキャシーさんは決して忘れないと語っています。

 

これまでも多くの人が、ICUでの治療後に回復し、キャシーさんと同様に「すべてが聞こえていた」と語っていますが、昏睡状態と判断された患者さんがここまで鮮明に、そして詳細に身の回りに起きたこと記憶されていたことは、まさに驚きです。

昏睡状態にある患者さんへの精神的ケアの重要性を改めて知ることができるとともに、毎日の語りかけが、どんな容態の患者さんにも届いているという実感できるエピソードではないでしょうか。

 

文:A.Brunner

 

参考:
Heart in Healthcare, Kathy’s Story
意識不明とされていた時期に意識があったケース
 

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コメント一覧(60)

60クマ2020年01月10日 02時20分

こういう看護師さんを誇りに思います。

59秋生2019年11月03日 16時50分

20代の時、植物状態になりましたが親の声掛けや手を握るなどをされて当時の記憶はありませんが握り返したりしたりしてたみたいです。半年後目覚めて記憶はないものの今は普通に動いています。

58ピエロ2019年10月21日 02時06分

母が硬膜下血腫で現在も意識不明です、母を担当してくれる看護師さんが優しい方ばかりで母に対して何をするにも優しく語りかけながらしてくれます

57R2019年09月14日 08時27分

意識不明と診断されてる息子ですがずっと声掛けたり触ったり色んな刺激を与えてたら 触る前の感覚が分かるようになったのか反応するようになりました!

56makotta2019年06月12日 15時10分

わたしは常におもいます。
予測を立てるのは大事。しかしそれはナースの先入観。
やはりナースは見て聞いて感じて触れて。それを大切にしていきたい。

55浦和の雄二2018年07月15日 18時07分

母も昏睡状態で3日前にあった返答がなくなりましたが諦めず声けやマッサージをしようと思います。

54猫矢2017年12月16日 00時28分

寝たきりで全介助の人でも急に触れると体が強張るけど声かけだけで清拭とかスムーズにさせてくれるよね

53声がけされなかった患者の2017年08月12日 23時27分

本当に大事な事です?
患者さんの立場になり接して欲しいです。
切に願います。

52ひで2017年03月25日 22時52分

ありがとうございます。やります!

51匿名2015年03月15日 00時37分

声かけだけは、欠かせないですね

50匿名2015年03月03日 12時59分

患者さんの立場に立つことが大事ですね。
自分ならどうしてほしいか考えるのは難しくない。

49匿名2015年02月25日 17時07分

なんか、人間ってすごいな。ちゃんと声かけ大事にしたい。初心を忘れず。

48聞こえてます2015年02月12日 01時42分

ざわざわとした、人の気配を感じた時に
聞こえてきたのは、不愉快な歓声。

おぉ~ストレートネックだぁ!

その後の診察も〓〓なので、
セカンドオピニオンを受けました。

47普通の人2015年02月08日 15時47分

声かけが仕事とか義務とか思った時点で
看護師失格。
相手を思えば自然とできる。

462015年01月06日 07時17分

声かけ大事ですね。

45匿名2014年12月14日 08時52分

意識がなくてもきこえるってことは、意識のある人はもっと聞こえるってことですね。

44匿名2014年11月29日 08時52分

これは頷けますね

43匿名2014年08月31日 04時24分

一応声かけしながら検温や処置をするようにはしてるけど、天気の話まではしてないなぁ。
朝ですよーとかくらいかしら。

42匿名2014年07月11日 14時05分

すばらしい!

41匿名2014年07月10日 00時50分

その、たった一人の看護師さん。えらいです。尊敬します。

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◆がん看護の問題◆Cさんは40歳代の営業職の仕事を行っている男性です。非小細胞肺がんと診断され、「今後も仕事を継続しながら治療を行いたい」と話しています。
Cさんの治療は、抗がん剤であるビノレルビン酒石酸塩+シスプラチン療法を行うことになりました。
今後、骨髄抑制の副作用が予測されるCさんに対してどのような説明が必要でしょうか?

  • 1.抗がん剤投与から1週間は特に貧血に注意して生活をしてもらう。
  • 2.治療期間中は感染を防ぐため、仕事を控えるように説明する。
  • 3.血小板の減少は抗がん剤投与後3週間程度で起こるが、その時期は、自分で気づきにくい内出血に注意するよう説明する。
  • 4.白血球は抗がん剤投与後7~14日程度で最低値となるため、特にこの期間は感染に注意が必要である。
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