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2019年07月25日

自殺の動機…「健康問題」が最も多いという事実|看護roo!ニュース

傷ついたハートのイメージ画像

 

2019年版の「自殺対策白書」がまとまりました。

 

特に若者の自殺が注目され、「未成年の自殺率、過去最悪」というニュースを目にした人も多いかもしれません。10代は「学校の成績や進路に関する悩み」が自殺の動機になるケースが多いとされています。

 

ただし、全体でみると、一番多い自殺の動機・原因は、今回も「健康問題」でした。

 

 

「健康問題」による自殺は1万人超

白書によると、2018年の1年間に自殺した人の数は2万840人。9年連続で減少しました。

 

自殺者数の推移の折れ線グラフ。2003年をピークに減少傾向にある

 

 

年代別は下のグラフの通り。

40~70代が多く、特に50代の割合が高くなっています

 

2018年の自殺者年代別表。~19歳2.9%、20~29歳10.3%、30~39歳12.5%、40~49歳16.8%、50~59歳17.2%、60~69歳14.8%、70~79歳14.4%、80歳~11.0%

 

 

原因・動機の推移について見てみると、自殺の背景には、常に「健康問題」があることがはっきりとわかります。

 

自殺の原因・動機の折れ線グラフ。「健康問題」は常にトップで2018年は1万423人、次いで多い「経済・生活問題」の3432人や「家庭問題」3147人などと比較しても多い

【注】遺書などの自殺を裏付ける資料により明らかに推定できる原因・動機を3つまで計上。2018年の原因・動機特定者は1万5551人。

 

自殺した人のうち、毎年1万人以上が何らかの「健康問題」を抱えていて、そしてそれは、ほかの「経済・生活問題」や「家庭問題」と比べても大きな影を落としている――ということが読み取れます。

 

 

高齢者の自殺の背景に「身体の病気の悩み」

ここで言われている「健康問題」とは、

 

▼うつ病の悩み・影響

▼身体の病気の悩み

▼(うつや依存症などを除く)精神疾患の悩み・影響

 

などです。

 

2018年の自殺動機「健康問題」の内訳の円グラフ。病気の悩み・影響(うつ病)40.4%、病気の悩み(身体の病気)31.3%、病気の悩み・影響(その他の精神疾患)12.3%、病気の悩み・影響(統合失調症)9.3%など

 

 

「健康問題」を動機・原因として自殺するのは中高年、特に70代が最も多くなっています。

 

「健康問題」を動機とした自殺者の年代別表。~19歳1.1%、20~29歳6.8%、30~39歳10.3%、40~49歳15.2%、50~59歳16.8%、60~69歳18.5%、70~79歳18.5%、80歳~14.4%

 

40~60代では「うつ病の悩み・影響」が多いのに対して、70~80代になると「身体の病気の悩み」のほうが上回ります。

 

高齢になるほど、身体の病気に関する悩みが大きくなり、自殺に追い込まれる――という傾向があるようです。

 

 

「健康問題」をケアする看護師として

白書でも指摘されていますが、自殺する人には、さまざまな背景があり、原因や動機も複雑に絡み合っています。

 

経済的な問題が健康や家庭生活に悪影響を及ぼしたり、逆に、健康を害したのをきっかけに生活苦に陥ったり、家族が看病・介護疲れで参ってしまったり…。

 

そんな患者さんや家族のケアを経験したことがあるナースも多いと思います。

 

自殺に至るにはいろんな要素が入り組んでいるものですが、「健康問題」が一番の原因・動機になっているということは、患者・家族の心身の健康をケアする立場として、心に留めておきたいニュースです。

 

 

看護roo!編集部 烏美紀子(@karasumikiko

 

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(参考)

令和元年版自殺対策白書(厚生労働省)

平成30年中における自殺の状況資料付録(警察庁)

未成年の自殺増え599人 18年、学校起因が最多(日本経済新聞)

未成年の自殺死亡率最悪…親子関係や進路に悩み(読売新聞)

 

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