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2019年04月25日

「風疹」や「麻疹(はしか)」10連休中に感染拡大の恐れ|看護roo!ニュース

注射を打つ看護師さん

旅行などで人の行き来が活発になる10連休がいよいよ始まります。

 

そこで心配されるのが、風疹や麻疹(はしか)の感染拡大

 

流行状況40~57歳男性への予防接種の原則無料化など、看護師として知っておきたいポイントをまとめました。

 

 

風疹患者、大流行した2013年に次ぐスピードで増加中

風疹累積報告数の推移/2013年:14344人、2014年:319人、2015年:163人、2016年:126人、2017年:91人、2018年:2917人、2019年:1276人

出典:「感染症発生動向調査(2019年4月17日現在)

※2013~2017年は年報集計(確定値)、2018年は2019年1月7日時点の集計値(暫定値)、2019年は週報速報値(暫定値)

 

国立感染症研究所によると、2019年に入ってから報告された全国の風疹患者は1276人

 

大流行した2013年に次ぐスピードで増加しています。

 

特に首都圏からの報告が多く、東京都が最多で401人。そのほか、神奈川県(161人)千葉県(118人)大阪府(108人)で100人を超えています。

 

1人も報告がないのは、青森県、岐阜県、鳥取県、徳島県、高知県、宮崎県の6県のみで、全国各地で感染者が出ています。

 

また、生まれてくる赤ちゃんの目や耳、心臓に障害をひき起こす可能性がある先天性風疹症候群が、1月に埼玉県で1人報告されています

 

 

免疫がない40~57歳男性への予防接種、無料化スタート

風疹年代別予防接種制度と抗体保有率

出典:国立感染症研究所「年齢/年齢群別の風疹抗体保有状況」2013~2017年を基に算出(10歳以下のみ2017年のデータで計算)

 

風疹の流行が問題となる中、厚生労働省も対策に乗り出しています。

 

定期接種で風疹ワクチンを受ける機会がなく、抗体保有率が低い40~57歳の男性(抗体保有率:79.6%)を対象に、抗体検査や予防接種を無料にする事業をスタートさせました。

 

2021年度末までの3年間、市区町村から届くクーポン券を使用すれば、対象世代の男性は抗体検査や予防接種(1回)を無料で受けられます。

 

この対策で、厚労省は、対象世代の男性の抗体保有率を2020年7月までに85%、2021年度末までに90%に引き上げる目標を掲げています。

 

風疹の抗体検査・予防接種のクーポン券見本

クーポン券見本 出典:厚生労働省「医療機関・健診機関向け手引き第2版(本体)(再修正)」

 

 

ちょっと複雑な仕組み…

この風疹対策ですが、仕組みが少々複雑です。

 

ワクチンの供給量が限られているため、まず抗体検査を受け、検査で陰性であれば予防接種を受けられることになっています。

 

そのため、2回ないし3回、医療機関を受診する必要があります。

 

また、

 

  • クーポン券は世代ごとに段階的に発送される
  • 事業の参加医療機関等を受診する必要がある

 

というように、受診する上で一定の制約があります。

 

具体的には、1年目(2020年3月末まで)にクーポン券が送付されるのは、1972年4月2日~1979年4月1日生まれ(47~40歳)の男性のみ

 

1962年4月2日~1972年4月1日生まれ(57~47歳)の男性は、2年目以降の送付を待つか、居住地の市区町村に問い合わせてクーポン券を発行してもらう必要があります。

 

受診できる医療機関のリストは、厚労省のホームページに掲載されています。

 

居住地に限らずリストにある医療機関であれば全国どこでも受診可能ですが、医療機関ごとに対応可能な曜日や時間帯が異なるため、事前に受診したい医療機関への確認が必要です。

 

抗体検査は、勤務先や自治体によっては、健康診断や国民健康保健加入者の特定健診の際にクーポン券を使って受けられる場合もあります。

 

 

麻疹患者は400人超、関西中心に増加中

麻疹累積報告数の推移/2013年:229人、2014年:462人、2015年:35人、2016年:165人、2017年:186人、2018年:282人、2019年:406人

出典:「感染症発生動向調査(2019年4月17日現在)
※2013~2017年は年報集計(確定値)、2018年は2019年1月7日時点の集計値(暫定値)、2019年は週報速報値(暫定値)

 

麻疹患者は2018年から感染者が増加傾向にあり、2019年に入ってからは406人報告されています(国立感染症研究所)。

 

特に大阪府(131人)の多さが目立ち、三重県(53人)東京都(47人)愛知県(32人)神奈川県(23人)で多く報告されています。

 

 

心配される、連休中の感染拡大

風疹は、抗体を持たない妊婦が感染すると、胎児の命が危険にさらされる感染症。

 

麻疹は、飛沫や空気などでうつる、感染力が非常に強い感染症。

 

麻疹については、現在、世界中で感染者が増えていることが問題になっています。世界保健機関(WHO)によると、2019年1~3月の麻疹の感染者は推計で前年の同じ時期の4倍に当たる約11万2000人(2018年4月15日発表)。

 

連休中、国内外を多くの人が行き来することで、一気に風疹や麻疹の感染者が増加する可能性があり、医療機関でも警戒が必要です。

 

連休後は、感染が疑われる受診者の対応に十分に注意する必要があります。

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

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風しん【ケア編】|気をつけておきたい季節の疾患【4】

麻しん(はしか)【ケア編】|気をつけておきたい季節の疾患【3】

 

(参考)

風疹 発生動向調査 2019年第15週('19/04/17現在)(国立感染症研究所)

風しんの追加的対策について(厚生労働省)

医療機関・健診機関向け手引き第2版(本体)(再修正)(厚生労働省)

麻疹 発生動向調査 2019年第15週('19/04/17現在)(国立感染症研究所)

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