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2018年09月14日

次の出勤まで何時間?看護師に「勤務間インターバル」が必要なワケ

交代制で働く看護師にとって、勤務の終わりから次の出勤までにどれだけ自由な休息時間が持てるかは大切な問題です。

 

とはいえ、人手が足りない看護の現場。下手をすると「日勤終わりで帰宅して、またすぐ夜勤…」なんてシフトになってしまうこともありますよね。

 

勤務と勤務の間の時間=「勤務間インターバル」が短いと、どんな影響があるのでしょうか?

日本看護協会の調査研究報告会(2018年9月13日開催)から紹介します。

 

 

勤務間インターバルが短いと不眠・疲労を招く

勤務条件と疲労・不眠の関連度を示す調査結果の表

 

上は、交代制勤務の従事者(1798人)を対象に行われたスウェーデンの調査結果です。「勤務間インターバル11時間未満」という労働条件が「夜勤」とほぼ同じくらい疲労や不眠を強めることを示しています。

 

夜勤による健康影響はよく指摘されるところですが、インターバルが短い働き方もそれに匹敵するほどの影響が心配されるんですね。

 

また、ノルウェーの看護師(1538人)を対象にした調査では、「勤務間インターバル11時間未満」が月3回あると病欠が約21%増えるという結果も得られたといい、これらの研究データを報告した高橋正也氏(労働安全衛生総合研究所)は「働かない時間、オフの時間をしっかり取ることが健康には重要」としています。

 

 

「11時間のインターバル」でも疲労が回復しない?

「勤務の間隔が11時間空いていれば問題ない」というわけでもありません。

 

下は、国内の急性期病院(12時間夜勤)の看護師15人を対象に、シフトのパターンによって睡眠時間にどれくらい差があるかを調べた結果です(調査期間2017年11月の3週間、平均年齢27.8歳)。

 

シフトパターンと睡眠時間を調べた結果の表

 

「長日勤→長日勤」と「夜勤→夜勤」では、同じように約11時間の勤務間インターバルがありますが、睡眠時間は「夜勤→夜勤」パターンの方が1時間短くなっています。

 

高橋氏は「入眠のタイミングが昼間になる夜勤パターンでは、概日リズム(サーカディアンリズム)の影響で、時間が短く質も低い睡眠になると推測される」と指摘。この調査ではさらに、「シフト表上は11時間以上のインターバルが確保されていても、実際は勤務前後に数時間の残業が入る」といった現場の実態も浮かび上がったとして、

 

勤務シフトを作成する段階で、

  • インターバルを確保する
  • 残業が発生しないような工夫をする
  • 睡眠の取得タイミング(昼か夜か)も考慮した効果的なインターバルを検討する

といったことが必要だとしています。

 

 

看護職の勤務間インターバル「指針に記載を」日看協

今回の調査研究報告会で、日看協は、看護職員の健康と患者安全を守る働き方として

 

  • 3交代(1勤務8時間)の場合、夜勤は月8回以内とする
  • 勤務間インターバル11時間以上の確保を目指す(1日の勤務時間の上限は13時間)

 

という提言をまとめています。

 

「働き方改革関連法」が2019年4月に施行されるのを前に、国では現在、事業者が労働時間を見直すためのガイドライン(労働時間等設定改善指針)の改正作業が進められていますが、日看協はこのガイドラインにも「看護職の特性を踏まえた取り組みが必要」と明記するよう求めていく方針です。

 

健康を守るためにも医療安全のためにも十分な勤務間インターバルは必要ですが、現実にはシフトを回すための人手の余裕が必要ですし、勤務間インターバルを徹底する代わりに連休が取りにくくなり、かえって休みの満足度が下がる可能性も考えられます。今後、勤務間インターバルについて医療現場でも意識は高まっていくと思われますが、現場のバランスを考慮した対応を求めたいですね。

 

【烏美紀子(看護roo!編集部)】

 

(参考)

看護職の夜勤負担に関する調査研究報告会(日本看護協会)

第4回「勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会」高橋氏提出資料・PDF(厚生労働省)

 

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