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2018年03月15日

“できない”立場|〈マンガ〉モンスター患者~みんなが困り果てた金田さんのこと~【8】

持田さんの指摘には、納得できる部分とそうでない部分があって…。

(▶これまでのお話

 

マンガ・モンスター患者~みんなが困り果てた金田さんのこと~

Vol.8 “できない”立場

持田さんとの会話で、自分の過ちを感じた私は、『持田さんの言う通りだ、私…理解しようとせず防御に回ってしまった…。でも…そうなったのも理由がある。』と考え、「私、常々思っていたんですけど…。例えば、理不尽なクレームや人権侵害があった場合でも、私達看護師や介護士は我慢するだけで、私達を守る人はいないんです。」と正直な気持ちを伝えました。特に介護の場での、利用者様と言ってお客様として扱う向きが強いという現状に対し、「でも、それはおかしい!と思っていて、雇用者や責任者は、私達スタッフを守るべきだと思うんです。私も以前所長に頼んだことがあったんです…。」「せめて所長は…私達を守ってほしいと。」と所長との会話を思い出して言いました。

 

当時私の訴えを聞いた所長は、「やっているつもりですよ…!僕だってどうしたらいいかって悩んでいるんです。」と板挟みになって悩んでいた様子でした。私は、『確かに、私の様にある程度、人生経験があるならともかく、年齢の若い所長には荷が重いのかも…。』と所長の気持ちも理解しながらも、何とかしなくちゃと思った結果、金田さんを責めてしまったという経緯を持田さんに言いました。話を聞いた持田さんは、「それはわかるわ…。こういった場合、一番の責任は師長や所長にあって、その人達がスタッフを守るべきだったと思う。でもやり方は違う気がするな…。」と考えながら、「あなたの他にも好かれていたスタッフがいたでしょ?それには理由があるはずよ。」と言いました。

 

『理由?』と持田さんの質問を理解していない私に、「例えば、話題にする内容とか、好かれている人達は無意識だろうけど、金田さんに対して気をつけていたことがあるでしょ。」と金田さんから問いかけられました。私は、「私は…本当に尊敬していました。どんな状況であれ、長年看護師を続けられるってすごいことで。だからどんなふうに仕事されたのか、勉強したくてよく聞いていました。」と金田さんとの会話を思い出しながら答えました。

 

ナースならではの会話をしたり、あと載帽式の時の写真を持ってきてくれようとしたり、今思うと…金田さんはナースという仕事が大好きだった…ということに気付いた私は、『介護士を馬鹿にしたりするのも、良いことではないけど、自分の仕事に誇りを持っていた証なのかも』と感じました。その様子を見ていた持田さんは、「金田さんが何を大事にしていたか、理解して尊重するの。それであなたは、わかったんだから皆と共有しなくてはいけなかったと思う。」と言いました。

 

『共有?』とまたしてもぴんときていない私に、「金田さんはこういう話題をすると喜ぶとかこうなだめて下さい。とかそういった話を他のスタッフと共有するのよ。」と持田さんは説明しました。納得した私は、『あぁその通りだ…看護学生みたいなことを指摘されて…』とやるせない気持ちになりながら、「でも、なんか図々しくないですか?パートだし、えらくないし…。」と答えました。『ただでさえ、あれこれ言わないように抑えていた…。人に物を言える立場にないと思っていて…でも言ってしまったからこんなことになってしまったんだ。』と考え込んでしまいました。

 


【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

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コメント一覧(5)

5匿名希望2018年03月20日 11時32分

持田さん気付いてたなら早く言えよ…

4匿名2018年03月19日 10時19分

「利用者様(たとえ今回のケースのような他人に高圧的な人でも)の居心地のいい場所を作ってあげるべき」っていうのが、看護師、介護士の仕事?おかしいと思います。ワガママ言ったもん勝ちですね。

3匿名2018年03月17日 17時44分

どこまで自分を圧し殺して相手を持ち上げられるかがカギよね。で、勘違い年寄りが増えると。あー、負の連鎖。

2ハルカ2018年03月16日 10時55分

大量の業務に追われて職員が傾聴よりも切り捨てることを選んでしまう現実もある。そんなヒマがあるならこれしてよと怒られて育つから、無資格の助手が患者を怒鳴るのを当然視して傾聴する看護師を甘いと批判し出す。

1匿名2018年03月16日 00時20分

介護職員にこうすると素直にやってくれます。やその人の情報を共有しようとしても理解しようとしない、出来ない人が多い。それでも患者から好かれる人は傾聴する事を大事にしてる人が多い

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