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2014年08月26日

全科ナースが知っておきたい「糖尿病の合併症」| いまさら聞けない!ナースの常識【33】

毎日の業務の中で触れているけど、『いまさら聞けない』ことってありませんか?

知ってるつもりで実は説明できない基礎知識や、ちょっと気になるけど調べるほどでもないな、なんてこと。

そんな看護師の素朴な疑問を、元看護師ライターがこっそり教えます。


 

Vol.33 全科ナースが知っておきたい「糖尿病の合併症」

 

 

看護師として勤務していれば、誰でも一度は、糖尿病の患者に接したことがあるだろう。

 

高齢化が進む日本では、高齢者糖尿病患者が急増している。加えて、カロリーオーバーな食事や、運動不足な生活習慣を原因とする、学童期や小児の糖尿病患者も増加傾向にある。つまり、内科や代謝系の病棟に勤務していなくても、糖尿病患者と接する機会は増えていくことが予測される

 

そこで今回は、糖尿病の基礎知識を振り返った上で、糖尿病が引き起こす合併症について再確認したい。

 

 

【Index】

そもそも糖尿病って何?基礎知識をおさらい!

 

それでは、各論をみていこう。

 

そもそも糖尿病って?基礎知識をおさらい!

糖尿病の基礎知識は、下記から確認されたい

糖尿病 | 看護用語辞典 ナースpedia

 

以下は、糖尿病について、簡単にまとめてみる。

 

糖尿病は、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンが不足、あるいは正常に分泌されないことから生じる。インスリンが不足することで、血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度(血糖値)が高い状態が続くことで、様々な症状を誘引する。

 

現在の日本では、インスリン注射の発達などにより、糖尿病だけで死に至ることは少なくなっている。しかし、全快が難しい病気であることから 、非常に長い付き合いが必要な病態であり、様々な合併症によりQOLの低下が予測される疾患である。

 

小児期の発症が多い「1型糖尿病」と、中高年に多い「2型糖尿病」の2つがある。国内では、糖尿病患者の95%以上が2型糖尿病である。糖尿病を背景にもつ患者と接する場合、合併症症状や、高血糖・低血糖には十分注意したい。

 

糖尿病の3大合併症

糖尿病が引き起こす主な合併症には、3大合併症と呼ばれるものがある。

 

(1)糖尿病網膜症
網膜の血管に負担がかかり、視力が低下する。失明する場合もある。成人の失明原因の第1位である。

 

(2)糖尿病腎症

腎臓の機能が低下する。進行すると、腎不全となり、人工透析が必要となる。

 

(3)糖尿病神経障害

手や足の末梢神経に障害が起きて、痺れや痛みが出たり、感覚が鈍くなったりする。自立神経の機能が低下し、発汗異常や、胃腸の不具合などの症状も生じる。

 

  

糖尿病が引き起こす高血糖・低血糖のしくみ

糖尿病は、血糖値を下げるインスリンを分泌することができないため、高血糖や、場合によっては低血糖の状態を招くことになる。それぞれの場合の、症状と原因を見ていこう。

 

■高血糖の場合

 

【症状】

一時的な高血糖(およそ約170mg/dl以上)の状態では、異常な口渇・多尿・頻尿・疲労感・脱力などがみられる。

また、さらに進んでケトアシドーシス(酸性に傾いた状態)になると口臭(アセトン臭)・嘔気・上腹部痛がみられ、いずれ意識障害を起こす。

 

【原因】

脱水や感染、糖尿病治療薬の投与ミス(内服忘れ、インスリン量の間違い)などにより引き起こされることが多い。

 

■低血糖の場合

 

【症状】

低血糖の状態になると、異常な空腹感・動悸・冷汗・不安・イライラなどに始まり、集中力低下・眩暈・混乱・霞目・構音障害(呂律が回らない)・運動障害などが現れる。

さらに進むと意識消失やけいれんを起こし、やがて昏睡から死に至る。

 

【原因】

食前薬内服後から食事まで時間が空いた場合、薬物投与量の間違い、空腹時に運動した場合などに起こることが多い。

 

=ここに注意!=

高血糖、低血糖の場合も意識障害を招く可能性があるが、それぞれ対処の仕方がまったく異なるため、十分な注意が必要である。

 

ここだけは押さえたい! 糖尿病患者のケアのポイント

【血糖値の異常に関する症状には十分注意しよう】

必要に応じて、実際に簡易的に血糖値を測定する技術は身に付けておきたい(検査室での測定では間に合わないこともある)。

患者の血糖自己測定の記録などを参考にしながら、血糖コントロールのパターンをある程度把握しておくと、異変に気付きやすくなるだろう。

 

【患者の投薬管理をしっかりと!】

薬物は患者自身が管理するから良いのではなく、「適量な薬剤を適した時間帯に摂取したか」、「食事内容との関連はどうか」などを常に考えておく必要がある。

 

看護師として糖尿病を持つ患者と接する場合、上記の点に注意されたい。

 

【岡部美由紀】

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コメント一覧(30)

30ほのちゃん2017年01月19日 06時46分

復習になりました。とてもわかりやすかったです。

29匿名2014年11月27日 07時09分

勉強しなくちゃ

28匿名2014年09月01日 23時27分

こういう特集、増やしてほしいですね

27匿名2014年08月31日 11時07分

怖いな~糖尿病

26匿名2014年08月30日 09時44分

勉強になります

25匿名2014年08月29日 17時00分

増えてますからね

24匿名2014年08月28日 17時05分

大事

23匿名2014年08月28日 13時43分

復習になりました。

22匿名2014年08月28日 11時14分

多いですよね。

21匿名2014年08月28日 08時27分

DMの患者さんが体かきむしってて、亜鉛華軟膏塗ってもかゆみが治まらなくてかわいそう

20匿名2014年08月27日 21時00分

かくれ糖尿病が多いとよく言われる世の中。気を付けないと

19匿名2014年08月27日 20時09分

増えてますね

18匿名2014年08月27日 14時44分

復習

17かぼす2014年08月27日 13時15分

DM患者はこの仕事してる以上切り離せない疾患ですね

16匿名2014年08月27日 06時11分

大切だよね

15匿名2014年08月27日 02時51分

大切ですね

14匿名2014年08月27日 00時13分

うちにもいます、コントロールなかなかつかないよね。

13匿名2014年08月26日 20時56分

なるほど

12匿名2014年08月26日 20時10分

どこへ行ってもDMの人とはかかわると思う

11匿名2014年08月26日 18時08分

復習出来ました。

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