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2017年07月13日

看護師国家試験の合格は「平均点」で狙える-さわ和代さん国試対策インタビューvol.1

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看護師を目指す上で避けて通ることはできない看護師国家試験。第106回(2017年)の看護師国家試験では、8問が採点除外、あるいは複数問正解になるなど、不適切問題の多さが話題になりました(「異例の多さ!「8問」が採点除外問題に」参照)。また、一部の受験生からは「最近の国試は過去問からは出題されない」という声も聞かれるなど、国試の出題傾向がこれまでと違ってきているのでは、という意見もあります。

 

でも、本当にそうでしょうか?看護師国試専門予備校で、多くの看護学生を看護師国家試験合格に導いてきたさわ和代さん(さわ研究所代表)は、「国試には対策が必要で、しっかり過去問を勉強していれば、看護師国家試験には受かります」と話します。今回、さわさんに看護師国家試験対策や実際の勉強方法などについてお話しいただいた内容を、3回に分けてご紹介します。

 

Vol.2 第106回看護師国家試験の特徴と今後の出題傾向
Vol.3 看護師国家試験対策としての、正しい過去問の勉強法

 

 

「何から始めればいいか分からない」人のための看護師国家試験対策

Vol.1 看護師国家試験の合格は「平均点」で狙える

さわ和代

 

 

 

看護師国家試験は、選抜試験ではなく資格試験

編集部(以下、編):看護師国家試験(以下、国試)は試験である以上、1点でも多く取って合格を目指す学生さんが多いと思いますが、さわさんは学生さんに、「高得点ではなく、平均点を取ればいい」と話されていらっしゃいますね。その理由についてお伺いできますか。

 

さわさん(以下、さわ):まず、国試は選抜試験ではなく、資格試験です。「この学生に看護師としての資格を与え、仕事をさせてもいいか」を判断するための試験だということです。
つまり、高得点を取り、上位何名までが合格、というのではなく、看護師という資格を与えてもいいかという判断のための基準点(ボーダー)があり、そこをクリアしていれば、「看護師の資格を与えて仕事をさせてもいい」と判断するためのものです。

 

そして、資格を与えるために必要な知識は、カリキュラムとしてきっちりとどこの学校でも取り入れられているので、本来であれば、学校での勉強や実習をしっかり行っていれば、資格を与えていいはずなんです。国試は、専門学校の3年間なり、大学の4年間なりで、カリキュラムに沿ってしっかり学んで知識や技術を身に着けたかを確認するための試験だということです。そのため、本来なら、国試のためにわざわざ特別な勉強をしなくても受かる試験なんだと思います。

 

 

 

模試で意識するのは全国平均

編:確かに、学生時代に学んだことのすべてを覚えていれば、国試には受かりますが、ただ、実際問題、それは無理ですよね。

 

さわ:そうです。膨大な範囲すべてを覚えるのは難しいですね。さらに、学生たちは実習があったり、卒論を抱えていたりなどで忙しい。そうすると、受験生心理からして、「的を絞って効率的に勉強して合格したい」わけです。その中でどう的を絞るか、それが「対策を立てる」ということなんです。

 

編:その対策の一つが「高得点を狙うのではなく、平均点を狙う」ということですか?

 

さわ:そうです。具体的な数字を見て説明しましょう。これ(図1)は、さわ研究所で、全国の1万人近い受験生の協力を得て調査した国試の得点分布です。これを見ると、250点満点で、200点以上とった受験生って約2.4%しかいないんですよ。それから、140点未満。つまり、130点台以下が約2.5%

 

図1第105回・第106回国家試験得点分布(さわ研究所調べ)

第105回・第106回看護師国家試験得点分布

 

つまり、すごくできる(200点以上)人、全然できない(140点未満)人というのは5%程度しかいないんです。第106回の平均点が171点ですが、その前後の160~180点代に約7割いるんですよ。第106回のボーダーが142点ですから、国試は、平均点を取っていれば、余裕で合格できる試験だということが言えます。

 

全国模試を受けるにしても、常に全国平均を意識して、それより高ければ安心してその勉強方法を続ければいいし、足りなければ足りないところを補わなければいけません。学生たちには普段、「全国平均を常に意識しなさい」とアドバイスしています。

 

 

必修問題は45点、一般・状況設定問題は180点を取っていれば安心

編:平均を狙えばいい、というのは分かりました。ただ、受験生にとっては、自分が受けている国試の平均点が何点になるかは、結果を見るまで分からないですよね。具体的に何点を目指せばいい、という点数は有りますか?

 

さわ:そうですね。今年の平均は171点でしたが、一昨年、昨年と180点を超えてるんですね。なので、180点台を目指すといいかなと思います。

 

ご存じの通り、国試は必修問題と一般・状況設定問題の2本立てです(「看護師国家試験のボーダーラインと合格率」参照)。私は、「高校野球の予選と決勝が1日で行われる試験が国試」だと学生たちに伝えています。
例えば、予選に出ても、そこで負ければ決勝に出ることはできません。国試で言えば、この予選に当たるのが必修問題です。必修問題は、8割取らなくてはならないというボーダーが引かれているので、50点満点中、40点以上取らなければ、たとえ一般・状況設定問題で満点を取っても合格できません。じゃあ、必修問題はその40点を目標にすればいいのかというと、そうではありません。人間って、実力が目標を大きく超えることはほとんどないんですね。必修問題の平均点は、第104回が45.7、第105回が45.1と、だいたい45点なんです。なので、私は「必修問題は45点を目指しなさい」と言っています。

 

では、決勝はどうかといえば、決勝に当たる一般・状況設定問題は相対評価なので、250点満点で何点取れば合格かが分からないんですね。その不安が、受験生の心理に大きく影響してると思います。
ここ数年で見れば、第96回は71.9%(194点)でしたが、それ以降はだいたい60%台。今年は57.2%(142点)で、ここ10年で最も低いボーダーラインになりましたね。つまり、ふたを開けてみないと分からない。この辺も「できるだけたくさん点を取っておかないと」という受験生心理につながるのだと思います。

 

もちろん、満点目指して勉強するというのは大事なことですから、高得点を目指したいというのは目標としてはいいと思います。ただ、繰り返しますが、必修問題は45点、一般・状況設定問題は180点、これを取っておくと、安心して合格発表を迎えられる、ということです。

 

 

「皆が解ける問題」は落とさない

編:では、その平均点を取るために、どういった勉強をしたらよいのでしょうか?

 

さわ:先に、どのように的を絞って勉強するかが対策を立てることだとお話しましたが、ここでは、国試と同じ資格試験である、車の運転免許試験を考えると分かりやすいでしょう。
運転免許試験は、毎年毎年、同じ人が受験するわけではないので、「これ知らないと運転する時に困るよね」という問題が当然出るわけです。例えば、一方通行の標識が分からないで道路に入っちゃったら大事故になりますよね。だから、そういう「知らないと困る」ルールは繰り返し問題に出てくるわけです。

 

国試もこれと同じです。いくら医学が日進月歩で進んでいるとはいえ、そうそう病気が変わるわけでもない。ましてや何年たっても人の身体は変わらないわけですから、解剖生理機能などの大切なことは繰り返し出題されています
ですから、奇をてらった問題などにエネルギーを注いで勉強するのではなく、基本的な身体の仕組みとか、生理機能とか、そういった基本的なことを徹底的に理解することが大事なんです。逆に言えば、それさえ分かっていれば、新しい病気や治療法が見つかったとか、新薬が出たとしても、理解するのは早いんですね。

 

編:ありがとうございました。次回は、第106回の国試の特徴と、今後の国試の出題傾向についてのお話をご紹介したいと思います。

 

Vol.2 第106回看護師国家試験の特徴と今後の出題傾向
Vol.3 看護師国家試験対策としての、正しい過去問の勉強法

 


 

【さわ和代】

看護師国試専門予備校 さわ研究所 代表取締役。助産師、厚生労働省勤務を経て、さわ研究所を設立。全国各地の大学、専門学校で受験対策講義を行い、年間延べ30000人の看護師を送り出している。

 

看護師国試専門予備校 さわ研究所

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コメント一覧(3)

3もょもと2017年11月12日 23時09分

模試の必修平均が40点前後でぎりぎりだったのが、さわ研究所の年始の必修講座で追い込みをして、底上げできました。
国試本番では48点取れました❗️多謝です❗️

2二カルジピン2017年09月02日 11時23分

さわの必修予想問題で最後までボコボコにしてもらったから頑張れました。106回では必修9割取れて余裕の合格だったです。

1さくら2017年07月15日 06時15分

さわ先生の話しを聞いて目指す点が分りました‼️
ありがとございます。

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