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2017年05月23日

シンガポールにおける高齢者のための医療費は、2030年までに10倍に膨張する!?

「待ったなし」と言われる、日本の高齢化と、それに伴う医療費の増大の問題は、シンガポールでも、深刻な問題となっています。国際連合や世界銀行、オックスフォード・エコノミクスなど、さまざまな機関からの情報がまとめられたデータを基に、シンガポールの動きやアジア太平洋地域の高齢化について見てみましょう。

 

 

シンガポールでも深刻な高齢化と高騰する医療費

65歳以上を高齢者とした場合、シンガポールにおける高齢者の医療費は、2030年までの15年間で10倍にまで膨れ上がると予測されています。

 

このまま、高齢者の医療費が高騰し続ければ、シンガポールは2030年までに1人につき平均3万7,427米ドル(422万9,251円)が費やされ、3万827米ドル(348万3,451円)のオーストラリアをおさえて、アジア太平洋地域で、最も高齢者の医療費が高額な国ということになります。

 

高齢化が進むアジア太平洋地域

先にシンガポール単国の例を挙げましたが、アジア太平洋地域全体を見ると、高齢者の医療費は、2015~2030年の間に20兆米ドル(2,260兆円)以上になると予測されています。つまり、高齢化に伴う医療費の高騰は、シンガポールだけの問題ではないことがうかがえます。2030年にはアジア太平洋地域全体の高齢者の医療費が年間2.5兆米ドル(282.5兆円)にまで増大するともいわれており、これは2015年と比べると5倍もの額になります。

 

アジア太平洋地域の産業界、政府、社会全体が直面しうるリスクを調査、分析を目的として設立された、アジア太平洋リスクセンター(Asia Pacific Risk Center)の報告書によると、2030年までにアジア太平洋地域の65歳以上の人口は71%上昇するといわれています。国ごとに65歳以上の人口比率を見てみると、シンガポールでは、11%から20%に拡大し、香港、韓国、台湾は21%、そして、世界一の超高齢化社会と言われている日本は、28%以上を占めるまでになるとされているのです。
このまま、何も対策をせずにいると、高齢者の人口比率の高まりに伴い、医療費の高騰が続くことは、言うまでもありません。

 

高齢化によってアジア太平洋地域が直面するリスクとは?

アジア太平洋リスクセンターの専務取締役ジョン・ドライゼク氏は、アジア太平洋地域は世界で最も高齢化が急速に進んでいる地域でありながら、政府や保険業者、個々人において十分な備えができていない点に言及しています。今後、2億人の増加が見込まれる高齢者に対する、財源の確保、インフラの整備、人材の確保といった対応が求められているのです。

 

アジア太平洋地域では、1,820万人もの介護者不足が懸念されています。世界一の超高齢化社会国である日本で、看護師として働く身で、どのような備えができるでしょうか? アジア太平洋地域の急速な高齢化はグローバルな問題ではありますが、現場のインフラの整備や長期的に介護にあたっていけるような、これからを担う人材の育成など、できることから取り組んでいきたいものですね。

 

※記事内日本円は、1米ドル=113円で計算 (2017年5月15日時点)

 

(文):ナカタキョウコ

(参考):
Tenfold rise forecast in annual healthcare costs of elderly in Singapore by 2030(TheBusinessTimes)

Marsh & McLennan Companies Launches Asia Pacific Risk Center Supported by the Singapore Economic Development Board(Business Wire)

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