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2017年04月11日

認知症をワクチンで予防?!臨床試験が2、3年以内に実現する?

そのワクチンを摂取することで、アルツハイマー病および認知症の予防や、早期からの改善が期待できる…。そんな夢のようなワクチンが、アメリカ政府からの資金援助を受け、2、3年以内にヒトでの臨床試験が開始されるかもしれないというニュースをご紹介しましょう。

 

 

増加する認知症患者数

アルツハイマー病の介護、サポート、研究において世界を率いるボランティア組織のオーストラリア支部「アルツハイマーズ・オーストラリア」によれば、2016年現在、オーストラリアの認知症患者数は35万3,800人を超えており、このまま医学の飛躍的発展がなければ、2050年には患者数は約90万人にまで増大すると予測されています。日本でも、2012年の認知症患者数は462万人とされ、65歳以上の7人に1人が罹患している状況で、2025年にはさらに約700万人になると予想されています。

 

認知症を引き起こす2種のたんぱく質

南オーストラリアのフリンダース大学とカリフォルニア大学分子医学研究所が共同で行っているのは、ニューロンをブロックするたんぱく質をターゲットとするワクチンの開発です。フリンダース大学のニコライ・ペトロフスキー教授は、次のように説明しています。

 

「脳内にある、アミロイド・ベータとタウという2種のたんぱく質が壊れると、認知症の症状が引き起こされます。(中略)アルツハイマー病や認知症の患者さんの脳内には、この2種の壊れたたんぱく質がたくさん存在しています。私たちが開発しようとしているワクチンは、言ってみれば、これらの壊れたたんぱく質を撤去するレッカー車のような働きをする抗体を、免疫系で産生させるためのワクチンなのです」

 

症状の改善が確認された実験結果

ペトロフスキー教授は、ワクチンの効果を試した動物実験の結果を次のように伝えています。

 

「アルツハイマー病や認知症を発症する前に、アミロイド・ベータをターゲットとしたワクチンを投与した実験では、最も大きな効果が見られましたが、いったん病気が進行してしまうと、効果が得られなくなってしまいました。(中略)興味深いのは、アミロイド・ベータより後に見つかった2つ目のたんぱく質である、タウをターゲットとした実験の結果です。その実験では、病気が進行した状態からの、症状の改善が確認されました」

 

さらに、教授は、両方のたんぱく質をターゲットとするワクチンの開発が、今後の研究のカギであると述べています。

 

将来に期待

「完全なる健康体であっても、例えば、50歳でワクチンの接種を受ければ認知症を予防できます。また、初期の段階にある認知症患者も、ワクチンを接種すれば回復が見込めるでしょう」と語るペトロフスキー教授。大きな問題が発生しなければ、2~3年以内にヒトでの臨床試験が可能になると言われています。今後、ますます増えるであろう、認知症患者さんの治療の光となるか、今後の研究成果にも期待したいですね。

 

(文):a.sano

(参考):

Dementia vaccine may be just years away, Flinders University researcher believes(ABC News)

平成28年版高齢社会白書(全体版)3高齢者の健康・福祉(内閣府)


 

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