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2017年03月09日

小児科経験がなくてもできる?失敗しない同行先選びのコツ|ツアーナースのつれづれ日誌【2】

前回は、ツアーナースの仕事内容、イメージと実際のギャップや役割についてお話しました。

今回は同行先選びのコツとポイントをお伝えします。

(ツアーナースの仕事内容【まとめ】は▶こちら

 

ツアーナースのつれづれ日誌【2】

小児科経験がなくてもできる?失敗しない同行先選びのコツ

 

 

 

ポイント【1】小児科経験がない場合、初回は中高生以上がおすすめ

小児科経験がない場合、初めての同行は中高生以上の同行がおすすめです。

前回お伝えしたように、ツアーナースのおもな仕事は、林間学校や修学旅行に同行して健康管理を行うことです。

 

保育園~小学生のケアに必要な知識や技術は小児看護であり、成人看護とは畑違いのため、経験がないと看護に悩むことが多いと思います。

 

●保育園~小学校低学年の同行の特徴

小学校低学年までの児童・生徒の場合は、「症状を上手く伝えられない」というケースも多く、成人看護と大きく異なるところです。

 

たとえば、「先生!あそこで○○くんが泣いてる!」と教えてくれたり、「先生ー!」とただ呼ばれることがあります。

つまり、呼ばれるだけで、具体的な状況はわからないのです。

 

転倒などの場合、児童本人は泣いて興奮してしまって、質問に対して答えられず、うなずくのが精一杯ということもしばしばあります。

まず、落ち着かせつつ、「どこ痛いか指さしてみて~」というように、しゃべらなくてもいいような声かけが必要になります。

 

また、怪我や事故がないように、周りの環境に注意する場面も多く、気が抜けないことが多いです。

 

たとえば、道路を横断するタイミングの指示なども行います。

バスから降りたときの駐車場での移動、パーキングエリアでのトイレへの往復など、いきなり走り出したりするので、まったく気が抜けません。

 

メインは教員の仕事なので、すべてではないのですが、フォローは行うので、小学校低学年の添乗だと、パーキングエリアの移動だけで、どっと疲れることもあります(笑)

 

そのため、小児科経験者であっても、初めてのツアーナースであれば、小学校高学年以上がおすすめです。

 

小児科の経験がなく、この年代の児童・生徒に同行する場合は、小児特有の病気(アレルギーや喘息、発熱、感染症など)を事前学習していきましょう。

 

 

ツアーナースのつぶやき

小児科経験がない友人が一度、ツアーナースをやってみたとき、「すごい大変で疲れた」と言っていました。

怪我の対応くらいであればいいのですが、発熱や腹痛などの場合、感染症なのか/小児の疾患かが分からないので、対応に困ったということでした。

 

子育て経験のある人ならいいのですが、大勢の子ども相手というのは小児科経験のある私でも結構圧倒されるときがあります(笑)

 

 

●中高生以上の同行の特徴

中高生以上の生徒に同行する場合は、怪我や事故の予防に気を配る場面はだいぶ減り、実際に怪我をする生徒も減ってきます。

 

比較的落ち着いて同行できるので、小児科経験がない人で初めてツアーナースをする場合には、このあたりの年齢から始めるのがおすすめです。

 

 

ポイント【2】旅行先の確認は自分の体力や技術を考慮して

ツアーナースでも場所によってかなり行程内容や対応する数が変わってきます。

よくある旅行先としては以下の行程です。

 

  • 林間学校(登山やハイキングが行程にあることも)
  • 修学旅行(日数が長め)
  • スキー合宿やスポーツ合宿(打撲や大きな怪我もある)
  • 臨海学校(複数の学校を受け持ちすることも)
  • 海外旅行(英会話のスキルや海外に多い病気、病院受診方法など日本と違うケースが多い)

 

初めてのツアーナースの場合には、なるべく怪我や病気などが少ない傾向にある修学旅行や、日程が短い林間学校や臨海学校などがおすすめです。

 

また、行き先で看護師の対応も違ってくるため、自身の体力や看護の知識、技術面をよく考えるのがポイントです。

 

●整形外科や外科系の経験が役立つことも

ツアーナースで役立つスキルで一番に思い浮かぶのは「小児科での経験」かもしれませんが、それ以外にも整形外科や外科系の経験がある場合にも役立つことがあります。

 

たとえば、スキー合宿やスポーツ合宿などは怪我(打撲や肉離れ、骨折など)が多いので、可動域や神経領域の確認のスキルなどが役に立ちます。

 

 

ツアーナースのつぶやき

何度かツアーナースを行い、慣れてくると学校側から指名されることもあります。

 

私の場合は年中ツアーナースをやっているわけではありませんが、たまたま以前にも同行した、同じ学校のツアーナースに行くことになったとき、校長先生から「次回もお願いしたい」と言われました。

 

実際に派遣会社を通して、「前回来てもらった看護師を希望されています」と連絡があり、同じ学校の郊外学習に同行したことがあります。

 

このように、ツアーナースを専属で行っている人は、求人募集が出る前に、派遣会社から直接声をかけてもらえることもあるので、かなり有利になります。

 

給与の相場は1日あたり12,000~15,000円であるところが多いです。

病院へ直接募集が来る場合や旅行会社経由の場合には20,000円ほどになることがあります。

 

 

ポイント【3】同行看護師や施設駐在看護師がいるかどうかでぜんぜん違う

案件の条件として、以下のように書かれている場合もあるので注意しましょう。

 

  • 臨床経験3年以上
  • 女性看護師限定
  • 小児科経験必須
  • 食費は自己負担
  • 事前打ち合わせ有

 

また、参加する子どもの数が多い場合には、看護師2人体制や養護教諭も同行、施設常駐看護師がいる場合もあります。

 

●看護師2人や養護教諭同行の場合

看護師が自分のほかにもう1人同行する場合や、養護教諭が同行する場合には、夜の入浴時間など交互に休憩を入れながら対応できたり、相談できたりとメリットがあります。

1人だと不安な人にはおすすめです。

 

 

●施設常駐看護師がいる場合

子どもが就寝してから起床までの夜間対応を専門に行う看護師がいるため、夜はきちんと眠れます。

 

常駐看護師もツアーナースとして同じ枠で募集が出ますが、かなり人気でベテランさんが募集を押さえている可能性があり、あまり募集欄にはアップされないように感じます。

 

 

【今週のつれづれ看護実践】「ナイトウォークでの過呼吸ケア」

看護師だからといってただ見守るだけではなく、時にはイベントに参加することもあります。

 

ある小学校でのナイトウォーク(肝試し)でのこと。先生から「ゴールにいるお化け役をやってほしい」と言われました。

 

お化け役といっても、青いライトを顔に当てて、白い布をかぶっているというだけなのですが、初めての体験だったのでドキドキでした。

 

子どもたちが2人で一組となり、ルートに沿って歩いてくるのですが、途中で「ぎゃー!」とかなり怖がっている組もあれば、笑いながら「あ、〇〇先生だ!」と余裕のある組も。

 

しかし、一組の子ども達が来たときでした。女の子の方は怖くて泣いていたようです。

「ひっくひっく」という声が聞こえてきました。

 

ちょっと可哀想だなと思っていたら、だんだんとその息遣いが少し違うことに気づきました。

 

過呼吸を起こしていたのです。

 

 

私が行ったことは以下の通りです。

 

  • すぐに近くにいた先生に状況報告し、女の子を少し離れた明るい場所に座らせる。
  • めまいやふらつき、顔色、手先の痙攣やしびれなどの観察。
  • 口元にタオルをあて、鼻呼吸でゆっくり呼吸することを声かけし、背中をポンポンと軽く叩きながらタイミングをはかる。(※現在ペーパーバッグ法は使いません)
  • もし、過呼吸が止まらなかった場合に備えて、病院へいつでも行けるように準備してもらう。

 

このような処置をした結果、10分ほどで呼吸が落ち着いてきたため、大事には至らずに済みました。

 

ナイトウォーク終了後には、「最後の看護師さんすごい怖かったよ!」といろんな子に言われ、それもまたコミュニケーションの一つになるのです。

 

こういった遊びの中でもちょっとしたことがきっかけで、具合が悪くなったり怪我をしたりするケースもあります。

 

一緒にイベントに参加することで、より子ども達の近くで状況が把握でき、早くに対処できるため、ツアーナースとして時には子ども達と一緒に遊ぶことも大切だと思います!

 

ツアーナースではさまざまな看護技術が必要とされます。

次回は、ツアーナースをするにあたって必要なスキルをさらに詳しくご紹介していきます。

 


【白石 弓夏(しらいし ゆみか)】

2008年より看護師として総合病院勤務。

小児科、整形外科・泌尿器科・内科の混合病棟、スポーツ整形外科を経験。

その後、派遣でクリニックや検診、ツアーナース、保健室業務、保育園、看護学校臨時教員などさまざまな働き方をし、現在フリーランスナースとして臨床にあたっている。

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コメント一覧(2)

2s2017年03月09日 08時51分

私の小さいころはペーパーバック法が主流でした!窒息の死亡例もあるようで今は行わないのですね、

1匿名2017年03月09日 07時55分

ツアーナースやりたい。

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  • 2.貧血傾向は、抗菌薬投与による腎機能障害から来る、腎性貧血であるため、医師と相談し、腎性貧血の治療を実施してもらう。
  • 3.LZDは臓器移行性が最も良いため、白血球減少や血小板減少、貧血に対し治療を行いながら使い続ける。
  • 4.解熱と炎症所見も改善していることから、抗菌薬を中止とし経過を見る。
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