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2016年11月15日

フリー・バースは高い?危険な自宅出産が増えるオーストラリアの助産師の話

自宅出産を介助しているオーストラリアの助産師たちは、国内での自宅出産に高額な自己負担が伴うことは「フリー・バース(free birth:医師、看護師、助産婦などの手を借りず自宅で出産すること)」を妨げる一因になっていると訴えています。

 

出産の方法を自由に選びたいという女性が増えている同国では、どのような取り組みが行われているのでしょうか。

 

 

病院で産みたくない女性たち

自分で選んだ方法でお産がしたいけれど、保険補助以外の費用は自己負担できない。

 

こうした声に間接的に応えたのは、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州北部の都市リズモーで助産師をしているブロウィン・モイヤーさん。

 

彼女は自宅と同じような環境で出産ができる「バースハウス(出産の家)」と呼ばれる施設を運営しています。

 

モイヤーさんによると、この地域は「フリー・バースの“hotspot”」ともいわれているとのこと。

 

フリー・バースが多い分、問題が起こったこともありました。

 

実は以前、この地域で助産師なしの自宅出産で生まれた赤ちゃんが3日後に死亡したというニュースが報道されました。

 

お産した女性は、自宅分娩にともなうさまざまなリスクを充分に理解していなかったといわれています。

 

出産費が高いから助産師なしで自宅出産

オーストラリアでは、基本的に妊娠に関する通院・出産の費用は全て国の保険でカバーされます。

 

ただし、本人の自宅で出産する場合は、3,200オーストラリア・ドル(日本円で約26万円)を自己負担しなければなりません。

 

このため、病院以外の方法でお産がしたいと望む妊婦さんたちは、金額的な面から助産師などの専門家がいない状態で自宅出産を選ぶケースになる傾向があります。

 

あるいは、自宅出産を希望しながらも諸事情から叶わなかった女性のなかには、病院出産で経験した不安などの心理状態が、産後のトラウマとなって残る人もいるといいます。

 

素晴らしい体験となる出産へ

モイヤーさんが自宅出産を専門とする助産師となることを決心したのは4年前に娘を出産したことがきっかけ。

 

自分自身、出産が夫や娘との絆を強く結び付ける経験となり「自宅での出産を通してその力に感動させられたから。自宅にいるという安心感、穏やかな感情が心を開かせ、出産への恐れを取り除いてくれたから」だそうです。

 

多くの出産に立ち会ってきたモイヤーさんは「妊婦さんの精神と感情が、出産の過程で大きく影響することは身をもって実感しています」と力説します。

 

モイヤーさんは、オーストラリアがニュージーランドなどの他国を見習って、女性がより自由に自分の希望を実現しやすい出産制度が政府からも提供されるべき、と主張します。

 

少子化が進む日本でも、妊産婦さんの希望に添えるよう病院や産院でさまざまな工夫が行われています。

 

それぞれのケースのメリット、デメリットがより明らかになり、妊婦さん自身が望むお産ができるようになるといいですね。

 

(文):Ryo’ S.

(参考):Midwife says high cost of home births contributing to rise in 'free birthing(ABC North Coast)

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コメント一覧(1)

1匿名2016年11月15日 09時26分

助産師も居ないで自宅出産は怖い!

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