1. 看護roo!>
  2. ステキナース研究所>
  3. 師長とのイザコザ解決策>
  4. 「新人を叱ってくれない師長」に困ったときの対処法!|師長とのイザコザ解決策【3】

2016年06月12日

「新人を叱ってくれない師長」に困ったときの対処法!|師長とのイザコザ解決策【3】

こんにちは。看護の悩み請負人のサトです。

私は元看護師ですが、今はナースからの悩み相談を仕事にしています。

 

この連載では、スタッフが悩みやすい「師長とのイザコザ」について、私が提示できる解決策をお伝えします。

さて、今日のお悩みは?

 

師長とのイザコザ解決策【3】

「新人を叱ってくれない師長」に困ったときの対処法!

 

◆ナースのお悩み

今年の新人看護師のフォローがつらい…。だって、ケアレスミスばっかりなんです。

 

この前なんて、配薬間違えの一歩手前で私が見つけたんです。

ヒヤっとしました。飲む前でよかったですよ。

 

でも師長は、新人の注意力散漫さには何も言わないで、私に「なんでナースステーションで一緒に確認してあげなかったの?しっかり指導しなさい!」って言います。

私の前に新人の事を叱ってほしい!

 

いくら新人に辞めてほしくないからって、これはないですよね…。

新人は辞めないかもしれないけど、私が辞めたい気持ちになります!

 

こんな師長には、なんて言ったらいいんですか!?

 

◆目次

 

 

「新人を叱ってくれない師長」への伝え方

◆こんな師長にモノ申す!◆

「新人看護師のフォローで疲れ切っています。このままじゃ私が辞めたくなりますよ~」

 

「新人看護師を叱ってくれない師長」には、このようにモノ申してみましょう。

 

ポイントは、「辞めたくなりますよ~」と言い、切実さを伝える部分です。

 

ただ、本当に「辞める」と言いたいわけではなく、「疲れている」「つらい」を伝えるための表現なので、言い方はあくまでライトにしてみてくださいね。

 

もう1つのポイントは、理解しようとし過ぎない、我慢しようとし過ぎないことです。

 

看護師経験を積み、一人前に働けるようになってくると、職場の状況がなんとなく見えてくると思います。

新人看護師を育てる難しさや、離職が多いと「職場が悪い」と言われることを知っているから、自分がつらくても我慢してしまうことは多いはず。

 

「新人がなかなか成長してくれない」「教えていても手ごたえがない」とき、フォローで疲れるのは当然です。

 

それに、辛抱強く成長を待っていても、誰も気持ちをわかってくれなかったら、なんのために頑張っているかわからなくなりますよね。

せめて師長にはわかってほしいと感じることもあるでしょう。

 

 

新人を叱らない3つの理由

師長はなぜ新人を叱らないのでしょうか。

3つのパターンが考えられます。

 

【パターン1】

新人を叱っても効果がなく、「看護の質」が下がってしまうと考えている

師長の気持ち:「最近の新人看護師は打たれ弱い。叱っても真意が伝わらず、逆に動きが悪くなってしまう。私が考えなくちゃいけないのは看護の質。そのためには、新人を叱るより、良い部分を活かしてもらわないと」

 

【パターン2】

先輩看護師の成長を優先している

師長の気持ち:「新人の指導を通して、先輩ナースに成長してほしいわ。そうすれば新人の成長はあとからついてくる」

 

【パターン3】

辞められたら自分が困ると考えている

師長の気持ち:「最近の新人はつらいことがあるとすぐに離職する。1年以内に辞められると、私が看護部長に私が叱られちゃう。そんなの困る!」

 

 

3パターンそれぞれの師長の考え

【パターン1】

新人を叱っても効果がなく、「看護の質」が下がってしまうと考えている

この場合、師長は「看護の質の担保」を考えています。

新人を叱っても、真意が伝わらず、叱られたことばかりにくよくよして、逆に動きが悪くなってしまうことを懸念しているのです。

 

新人の動きが悪くなるということは、病棟全体で「看護の質」が下がるということです。

そのため、叱ることよりも、まずは新人看護師が定着することを優先しています。

 

新人看護師の成長プロセスはさまざまです。

お悩み主さんがフォローした新人のように、「ケアレスミスが多い」「思い込みが激しくて確認作業が十分にできない」看護師もいます。

でも、確認作業の重要さに気づき、行動を修正するには時間がかかります。

 

けれどその新人は、もしかすると「患者さんへのケアは丁寧」かもしれません。

そうしたら、動けなくなるよりも、「丁寧なケア」という良い部分を活かしてもらうほうが、看護の質は担保できますよね。

 

このように、新人には過大な期待をせず、まずは個性をつぶさずに定着してもらうことを意図しています。

 

【パターン2】

先輩看護師の成長を優先している

この場合、師長は「先輩看護師の成長」を意図しています。

 

先輩看護師が効果的な指導をできるようになれば、新人の成長という結果は、あとからついてきます。

 

また、「パターン1」に挙げた「看護の質の担保」のためにも、先輩看護師には新人の行動を予測して、ミスが起こらないように指導してほしいと考えています。

 

【パターン3】

辞められたら自分が困ると考えている

この場合は、残念ながらリーダーとしての意図はなく、師長自身の保身です。

 

全体的な視点や、先輩看護師への配慮が足りないという意味では、師長として未熟だといえます。

 

とはいえ、パターン1~3のどれだったとしても、あなたが新人に振り回される状況が続けば、疲れてしまいますよね。 

では、どうやって解決すればいいのでしょうか?

 

 

師長と「人材育成」について話してみる

新人のフォローに疲れてしまったときや、師長に疑問を感じるときは、

「新人看護師のフォローで疲れ切っています。このままじゃ私が辞めたくなりますよ~」

と伝えてみてください。

 

勇気は要るかもしれませんが、ライトな口調で切実さを伝えることができます。

 

この方法を使えば、意図が明確な師長からは、「○○という意図であなたにお願いしているのよ、苦労をかけてごめんね」などの言葉が聞けるかもしれません。

それに、新人を教育する看護師を増やすなどの、具体策に進展する可能性もあります。

 

また、師長が未熟な場合でも、「先輩看護師だって辞められたら困る!」という気持ちから、なんらかの対応を考えてくれることでしょう。

 

師長は新人だけを大事に思っているわけではありません。

とはいえ、先輩であるあなたが長い目で新人の成長を待てなくなったときは、疲れきっている証拠です。

 

誰かが犠牲になる必要はありません。

師長に状況を伝えることから始めてみてください。

 

さらには、師長と話すことであなた自身が「人材育成ってなんだろう?」と考え、成長できるきっかけになればと思います。

 

(文)

看護の悩み請負人 サト

 

(イラスト)

香川尚子(ホームページ)

 

この連載

  • 【5】「異動したいのにとりあってくれない師長」に困ったときの対処法! [08/25up]

    こんにちは。看護の悩み請負人のサトです。 私は元看護師ですが、今はナースからの悩み相談を仕事にしています。   この連載では、スタッフが悩みやすい「師長とのイザコザ」について、私が提示できる解決策をお伝えします。 ... [ 記事を読む ]

  • 【4】「異動を一方的に命じる師長」に困ったときの対処法! [07/27up]

    こんにちは。看護の悩み請負人のサトです。 私は元看護師ですが、今はナースからの悩み相談を仕事にしています。   この連載では、スタッフが悩みやすい「師長とのイザコザ」について、私が提示できる解決策をお伝えします。 ... [ 記事を読む ]

  • 【3】「新人を叱ってくれない師長」に困ったときの対処法! [06/12up]

    こんにちは。看護の悩み請負人のサトです。 私は元看護師ですが、今はナースからの悩み相談を仕事にしています。   この連載では、スタッフが悩みやすい「師長とのイザコザ」について、私が提示できる解決策をお伝えします。 ...

  • 【2】「ナースコールに対応してくれない師長」に困ったときの対処法! [05/18up]

    こんにちは。看護の悩み請負人のサトです。 私は元看護師ですが、今はナースからの悩み相談を仕事にしています。   この連載では、スタッフが悩みやすい「師長とのイザコザ」について、私が提示できる解決策をお伝えします。 ... [ 記事を読む ]

  • 【1】「忙しいのに私語が多い師長」に困ったときの対処法! [04/11up]

    はじめまして。看護の悩み請負人のサトです。 私は元看護師ですが、今はナースからの悩み相談を仕事にしています。   この連載では、スタッフが悩みやすい「師長とのイザコザ」について、私が提示できる解決策をお伝えします。... [ 記事を読む ]

もっと見る

コメントを投稿する

コメント入力
(100文字以内)
ニックネーム
(12文字以内)

コメント一覧(2)

2肉球2016年06月13日 20時01分

パターン4
新人から良い師長だと思われたい。

1匿名2016年06月12日 09時56分

これで分かってくれるような師長なら苦労はしない。失態はスタッフの責任、手柄は自分のもの。スタッフ残業、自分は定時上がり。

関連記事

いちおし記事

「ぼくねぇ、もうすぐ死ぬんだ…」にどう答える?

マンガ『おうちで死にたい~訪問看護の現場から~』の続編です。 [ 記事を読む ]

褥瘡の悪化を防ぐのに最適なポジショニングは?

褥瘡発生原因のアセスメントから「動きの過程」と「座位の保持」を評価した上でどのようなポジショニングがベストかを解説します。 [ 記事を読む ]

人気トピック

もっと見る

看護師みんなのアンケート

上司に怒りを感じるのはどんなとき?

投票数:
1489
実施期間:
2017年10月31日 2017年11月21日

なかなか寝られないとき、どうしてる?

投票数:
606
実施期間:
2017年11月03日 2017年11月24日

看護師国家試験、苦手科目は?

投票数:
767
実施期間:
2017年11月07日 2017年11月28日

一番好きな医療ドラマはどれ?

投票数:
531
実施期間:
2017年11月10日 2017年12月01日

J-アラート作動(弾道ミサイル発射)!どうする?

投票数:
393
実施期間:
2017年11月14日 2017年12月05日

「こんなドクターいたらいいな…」一緒に働いてみたい俳優は?

投票数:
327
実施期間:
2017年11月17日 2017年12月08日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者1175

78歳女性、持続する発熱と下腹部から臀部回りの痛みを訴え、老健施設より救急搬送にて来院しました。肋骨脊柱角叩打痛もあり、尿路感染症の診断で入院となりました。尿の培養は104CFU/mLであり、検鏡にてブドウ球菌様のGPCが認められ、3日後にブドウ球菌と確定しました。当初から抗菌薬としてVCMが開始とされていました。1週間以上抗菌薬を投与してもなかなか発熱も痛みも治まらず、腹部CTを撮影したところ、腸腰筋膿瘍であることが判明し、血液培養からはMRSAが検出され、臓器移行性も考えて抗菌薬をLZDに変更されました。解熱と炎症所見の改善がありましたが、投与2週間目に白血球と血小板が減少、また貧血傾向になりました。次のうち最も考えられることと行うべきことはどれでしょうか?

  • 1.白血球や血小板減少は、抗菌薬による骨髄抑制が原因と考えられるため、再度、VCMに変更するなど、他剤へ変更することを検討する。
  • 2.貧血傾向は、抗菌薬投与による腎機能障害から来る、腎性貧血であるため、医師と相談し、腎性貧血の治療を実施してもらう。
  • 3.LZDは臓器移行性が最も良いため、白血球減少や血小板減少、貧血に対し治療を行いながら使い続ける。
  • 4.解熱と炎症所見も改善していることから、抗菌薬を中止とし経過を見る。
今日のクイズに挑戦!