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2016年03月29日

看護師の燃え尽き症候群(バーンアウト)を防ぐために必要なこと

過酷な労働条件で働く看護師の燃え尽き症候群(バーンアウト)は、どの病院でも大きな問題となっています。

 

アメリカで最近行われた看護師の退職希望調査の報告によると、対象者の3分の1の看護師が翌年中に現在の地位や役割から退く予定であると答えたそうです。

 

その理由としては、「精神的な疲労困憊と個人的な達成感の欠如」が挙げられており、看護師の燃え尽き症候群を防ぐためにはこの2点を解決することが大きなカギとなると、医師のコリン・ベアード氏は述べています。

 

今回は、看護師の燃え尽き症候群を防ぐために必要な対策について、ベアード氏の考えをご紹介します。

 

 

看護師が抱える燃え尽き症候群の問題に気づいたとき

看護師の抱える燃え尽き症候群の問題の大きさに気づいた経験について、ベアード氏はブログで次のように紹介しています。

 

その経験は、ベアード氏がイーストコーストにあるレベル1外傷センターで勤務していた10年以上前とのことですが、とても印象深く、今でもはっきりと思い出されるそうです。

 

ある休憩時間の時のこと。1人の看護師が休憩室に入ってきたので「今日の(仕事の)調子はどう?」とたずねると、彼女は椅子に泣き崩れてしまったそうです。

 

その反応に驚き、続けて「何かあったの?」と声をかけたところ、彼女は「たった今、今日で3人目の患者さんが亡くなったんです」と答えたそうです。

 

彼女の答えによって、医師であるベアード氏は、これまで想像したことのない看護師の置かれる過酷な状況に、初めて気づかされたそうです。

 

またこの看護師との忘れられない衝撃的な経験が看護師の燃え尽き症候群の問題に目を向けていくきっかけとなったそうです。

 

 

治療の進行を担う看護師のストレス

医師は患者さんの退院指示や死亡を診断することで治療の節目を迎えるが、その一方で看護師は、退院に必要な準備を整えて実際に患者さんを退院させたり、死後処置を行ったりしていることに、あらためて気づいたそうです。

 

まさに看護師は、空港の管制官のように、全てを把握して医師の治療が上手く進むようにコーディネートしてくれる大きな役割を担う存在である分、重大な責任であるがゆえに大きなストレスも負っているのです。

 

 

看護師の燃え尽き症候群を防ぐには

ヘルスケアにおける最大のリスクは、医師不足と看護師不足であることはアメリカでも同じです。それを避けるためにも看護師の燃え尽き症候群の予防は必須の対策です。

 

まず看護師の業務の3割を占めている看護技術の提供以外にあたる業務を是正し、看護師が看護に集中できるようにシステムを整えること。そして、「看護師にも患者さん同様に労りの心をもって関わる」という環境が必要になります。

 

このことは、経営者側が収益に執着しがちなために見落とされやすい点ですが、看護師が日々行う患者ケアの質の高さを考えれば当たり前のこととすべきでしょう。

 

看護師はケアを提供する立場ですが、毎日多忙で過酷なシフトに加えて、患者さんとの別れやトラブルなど精神的な負担が非常に大きいことを、職場のあらゆるスタッフがきちんと理解しておくこともまた大切なことです。

 

 

看護師不足の負の連鎖

日本においても同様に看護師が不足しており、個々の看護師が請け負わなければならない業務の負担が大幅に増しているのが現状です。

 

看護師が燃え尽き症候群で退職し、残った看護師はさらに労働環境が悪くなるといった負の連鎖を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか。

 

アメリカ同様に日本でも看護師の燃え尽き症候群、またそれに伴う負の連鎖を防ぐ早急な対応が必要な状況にあるようです。

 

 

(文)A.Brunner

(参考)

Reduce nurse burnout by treating nurses as well as we treat patients(KevinMD.com)

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