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2016年03月08日

看護師が知っておくべき「不妊症」の基礎知識|働くナースが知るべき病気【12】

婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。

 

働くナースが知るべき病気【12】

看護師が知っておくべき「不妊症」の基礎知識

 

看護師に不妊症が多いと言われることもありますが、実際に医学的根拠はなく、一般の職業と条件は同じです。

 

しかし、夜勤などの不規則な勤務形態が、妊娠に重要な意味を持つ女性ホルモンのバランスを崩す要因になったり、夫婦生活のタイミングがうまくとれなかったりという、不妊の要因になる可能性はあります。

 

 

 

 

1年できなかったら不妊症

そもそも不妊症とは、避妊をせずに適切な頻度で性交渉を行っているのに、1年間妊娠しないことを指します。

 

日本では2015年の前半まで、妊娠しない期間を「2年間」と定義していましたが、海外の多くの先進国が「1年間」を基準としていたことや、最近の初婚年齢・初産年齢の上昇などを鑑み、「2年間も放置しないように」ということで、1年間に変更されました。

 

 

不妊症の検査に「早すぎる」はない

検査を受けるのに「早すぎる」ということはありません。1年待つのではなく、妊娠を目指し始めた時点で、ある程度の検査を受けておいた方が効率は良いといえます。

 

特に、妊娠を目指し始めた年齢が38歳以上の場合は、時間を置かずに検査を受けるのがベターです。

 

忙しさからなかなか検査に行けない、職場の理解が得られるか心配、などという看護師もいるかもしれませんが、大事なのは自分の気持ち。

 

不妊症の原因は不規則な生活リズムによって引き起こされることもあるため、勤務時間帯が定まらない看護師のみなさんには、特に早めの検査をお勧めします。

 

 

不妊症の原因となる「男性不妊」と「女性不妊」

不妊症の原因はさまざまで、検査では何も異常が見つからないのに妊娠しないという「原因不明」の不妊症も2~3割ほど存在します。

 

ただ、一見して原因不明だとしても、その時点で行える検査で異常が指摘できないだけで、卵管のキャッチアップ機能(卵子を取り込む機能)に問題があるなど、実は何らかの異常があると考えられています。

 

不妊症の主な原因には、下記のようなものがあります。

 

▼男性不妊

精子が作られない・精子が少ない・精子の運動率が悪い

 

▼女性不妊

排卵しない・黄体ホルモンが少ない・内膜が薄い・卵管が通っていない・内膜症や筋腫がある・プロラクチンや甲状腺ホルモンなどに異常がある

 

妊娠を目指して1年たっても妊娠に至らない場合は、上記の異常がないか早めに検査を受けた方がいいでしょう。

 

 

不妊治療のステップ(一例)

不妊症の原因が明らかである場合は、それに対しての治療を行います。

 

例えば男性不妊の場合、初めから人工授精や顕微授精などの高度な治療が必要になることも少なくありません。

 

一般的には、下記のような順に、徐々にステップアップしていきます。

 

1. タイミング療法

2. 排卵誘発または促進

3. 人工授精

4. 体外受精

 

ただ、年齢的にあまりのんびりできない場合は、必ずしもこの順で治療が進むとは限りません。

 

もし不妊治療を受けることになれば、体力的にも精神的にも、金銭的にも負担がかかることでしょう。

 

メンタルケアも不妊治療の重要な側面ですから、カウンセリングを受けたり信頼できる人に相談したり、ストレスを溜め込まないようにしてください。

 

 

妊娠するには「加齢の影響」を理解することが大切

最近は体外受精などの高度な不妊治療が必要なケースも増えてきましたが、その原因の多くは「加齢」です。「加齢」は不妊症にとって最も治療が困難な要因なのです。

 

卵子は女性が「産まれた瞬間」がいちばんフレッシュな状態で、その後は新しく作られることはありません。

 

つまり、年齢を重ねるとともに数は減る一方ですし、卵子そのものの質も落ちていきます。なので、加齢とともに卵子が少なくなり、例え排卵しても「妊娠に適さない状態」の卵子が出る頻度が高くなるのです。

 

一般的に、20代のうちは妊娠率がほとんど下がりません。30代前半で緩やかに低下し始め、35歳を過ぎると徐々に加速します。37歳前後から急激に低下し、40歳を過ぎると自然妊娠がかなり難しくなります。

 

では、何歳まで妊娠が可能なのでしょうか。それについては「個人差があります」としか言えませんが、統計学的には43歳くらいがリミットとされています。

 

「忙しくしていたらいつの間にかリミットだった」などということもあるかもしれません。

 

ですが、もし、将来妊娠を希望しているのなら、この「加齢の影響」をきちんと理解したうえで、ライフプランを立てていくことをお勧めします。

 


【清水なほみ】

日本産婦人科学会専門医で、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。産婦人科・女性医療統合医療を専門に、患者に最適な医療を提供。クリニックのほかに、NPO法人やAll aboutガイドなどでも情報提供や啓発活動を行っている。

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1匿名2016年03月09日 08時00分

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