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2016年03月11日

ついに臨床に登場した「特定看護師」の現状と課題は?|「日本救急医学会関東地方会学術集会」より

 

昨年10月よりスタートした「特定看護師制度」。今年に入ってからは、研修を終えた特定看護師が臨床の現場で活躍しはじめています。

 

そのような状況のなか、去る2月6日(土)に開催された「第66回 日本救急医学会関東地方会 学術集会」内のパネルディスカッション『看護師特定能力事業の期待と展望』では、はじまったばかりの特定看護師制度における現状や今後の課題などについて、実際に現場に立つ特定看護師やともに仕事をおこなう医師、特定看護師教育に関わる教育者など立場から、さまざま議論・提言がなされました。

 

この記事では、当パネルディスカッションで挙げられた話題のなかから、いくつかのトピックスをご紹介します。

 

【トピックス】

特定看護師がナースとドクターの架け橋に~最前線に立つ看護師・医師の立場から~

特定看護師を増やすための取り組みとは~教育指導者の立場から~

 

特定看護師がナースとドクターの架け橋に~最前線に立つ看護師・医師の立場から~

医療現場において、「診療の補助」をおこなう特定看護師は、「診療」を担う医師に近い視点と、看護師としての「ケア」の視点を併せ持つ立場から、医療の質向上を率いる存在として期待されています。

 

特定看護師(診療看護師)として救急の第一線に立つ濱 厚志氏(国立病院機構東京医療センター クリティカルケア支援室)は、医師とともに患者さんの病態を深く理解したり、治療の優先度を決定したうえで特定行為を実施しているそうです。そして、特定行為以外では、「患者さんや家族への食事指導など、看護師としてのケア・アセスメントの部分により注力することで、双方の視点に立った医療を提供することを心がけている」と言います。

 

特定看護師とともに救急の現場に臨む医師・安心院康彦氏(帝京大学医学部 救急医学講座)は、とくに救急時に医師に集中しがちな緊急度の高いタスクの一部を特定看護師に"任せる"ことで、チームとしての対応力の向上に期待しているとのこと。また、特定看護師とともに動くことが増えたことで、医師の立場からは気づきにくい、看護師だからこそ持つことができる"ケアの視点"からの提案を、以前より多く耳にできるようになったそうです。

 

今後は、これまでは点と点の関係にあった診療とケアを、線としてとらえることで、患者さんにより質の高いトータルケアを提供できるようになることを期待していると述べます。

 

また、看護師・医師といった役職の垣根を超える特定看護師には、今後さらなる需要が予測される在宅看護・訪問看護の領域との連携に期待したいと、今回ディスカッションに参加した多くの看護師・医師・看護教育者・看護教育者からの声が挙がっていました。

 

特定看護師を増やすための取り組みとは~教育指導者の立場から~

2025年までに10万人の特定看護師を輩出することを目標に、現在、厚生労働省や日本看護協会を中心に、実現のためのあらゆる施策がなされています。その目標実現のためのポイントになるのが、特定看護師を教育するための機関や教育プログラムの充実です。

 

自治医科大学 特定行為研修センター長である村上礼子氏は、特定看護師を志す看護師ら約120人が同時に研修を受けられるよう、教育プログラムを調整・充実させたり、eラーニング等を導入するなど、教育を受けやすい環境整備をすすめていると話します。

 

また、安定的に特定看護師を輩出する"強い教育機関の形成"のためには、「病棟で勤務する医師や看護師の理解と協力が不可欠」だと語り、つづけて、「教育者自身も強い意志をもって、まだはじまったばかりの特定看護師制度を盛り上げていく覚悟が必要」と語りました。

 

パネルディスカッションの演者の方々


今回のディスカッションでは、特定看護師、特定看護師と協同する医師、特定看護師を教育する教育者の立場からの提言がなされました。まだまだはじまったばかりの特定看護師制度ですが、今後もレポートをしていきます。

【看護roo!編集部】

2016年2月6日(土)
第66回 日本救急医学会関東地方会 学術集会
パネルディスカッション『看護師特定能力事業の期待と展望』

 

【座長】

有賀 徹(昭和大学病院)

箱崎恵理(千葉県救急医療センター)

 

【演者】

浅香えみ子(獨協医科大学越谷病院)

安心院康彦(帝京大学医学部)

石渡智子(恩賜財団済生会横浜市南部病院)

黒田啓子(東海大学医学部付属病院)

濱 厚志(国立病院機構東京医療センター)

村上礼子(自治医科大学)

 

※50音順、敬称略

 

【会場】
都市センターホテル(東京都千代田区)

 

【学会HP】

第66回 日本救急医学会関東地方会 学術集会

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コメント一覧(1)

1聡美2016年03月13日 11時31分

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