1. 看護roo!>
  2. ステキナース研究所>
  3. 看護師の本音アンケート>
  4. 看護師の最大の敵は「看護師の上司」?データで見る!ハラスメントの実態

2015年10月20日

看護師の最大の敵は「看護師の上司」?データで見る!ハラスメントの実態

データで見る!ナースの職場ハラスメントの実態

【目次】

 

職場で受けたハラスメントの相手は、「看護師の上司」が圧倒的多数

職場でのハラスメントが問題視されて久しい昨今。

世論deナースでは、「職場で受けた“ハラスメント”の相手」についてアンケート調査を実施しました。

 

看護師が職場で受けたハラスメントの相手は?

(出展)世論deナース「上司、医師、患者家族…職場で受けた「ハラスメント」の相手は?」

 

213票中76票で最多となったのは、「看護師の上司」!これは、「同僚」の2倍以上、「医師」の3倍以上。医療関係者以外で最も多かった「患者さん」と比べても、35票も多いことになります。

 

 

また、別のアンケートで「これまでに受けたハラスメントの種類」を調査したところ、「態度による精神的な暴力」が、219票中100票とダントツの1位に。

 

看護師が体験したことのあるハラスメントは?

(出展)世論deナース「あなたが体験したことのある、職場での「不快な嫌がらせ」=「ハラスメント」は?」

 

 

医療関係の職場でモラハラが起こりやすい理由

なぜ、同じ志を抱いているはずの「看護師の上司」が、「ハラスメント」の加害者や被害者となってしまうのでしょうか?

 

フランスの精神科医、マリー=フランス・イルゴイエンヌは著書「モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする(紀伊國屋書店)」の中で、モラハラが特に起こりやすい職場として、サービス関係、教育関係とともに「医療関係」をあげています。

 

その理由には、「仕事の内容が一つに決まっておらず、評価の基準も曖昧なので、仕事に関して誰かを非難しようと思えば容易に非難することができるから」と記されています。

つまり看護師は、臨機応変さが求められる業務内容ゆえに、知らず知らずのうちに加害者にあげ足をとられやすい状況になっているようです。

 

モラハラとパワハラの違いとは?

ところで、「ハラスメント」の存在や言葉自体はよく耳にするものの、実際のところどんな行動が「モラハラ」「パワハラ」にあたるのかについては、いまいちピンときていない方も多いのではないでしょうか。

 

こうした「パワハラ・モラハラの定義」は、過去の「つぶやき掲示板 ナースカタリーナ」でも論議されていました。

 

「モラハラ、パワハラとはよく聞きますが、ハラスメントって言葉に過剰反応していませんか?(要約)」というトピ主さんの意見に対し、数名の人が「もっとハラスメントについて学ぶべき」「ハラスメントは受け取り側次第」という回答をしています。

 

では一体、モラハラ、パワハラの定義とはどういうものなのでしょうか?以下にまとめてみました。

 

【(職場における)モラルハラスメント】

不当な行為(身振り、言葉、態度、行動)を繰り返し、あるいは計画的に行うことによって、ある人の尊厳を傷つけ、心身に損傷を与え、その人の雇用を危険にさらすこと。

(参照)「モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする(紀伊國屋書店)」マリー=フランス・イルゴイエンヌ著

 

【(職場における)パワーハラスメント】

同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、又は職場環境を悪化させる行為。

(参照)厚生労働省 明るい職場応援団

 

モラハラとパワハラには重複している部分も多く、広義では「モラハラの中にパワハラが含まれている」と考えることができそうです。

 

ここでちょっと注意したいのが、パワハラは上司から部下に対してだけ行われるわけではないということ。
前述したアンケートでも、「(私は)師長でしたが部下から逆パワハラを受けた(略)」というコメントがありました。コメントには「逆パワハラ」とありますが、部下から師長に行った場合でも、れっきとしたパワハラにあたるのです。

 

パワハラには上司、部下、先輩間、後輩間、同僚、専門知識の有無なども含まれます。あくまで職場内の立場が被害者より優位であれば、加害者になりえるということを認識する必要があるのです。

 

傷つくのは「被害者が弱い」せい?「セカンド・ハラスメント」とは

では、そうしたハラスメントによる「精神的苦痛」と、単なるストレスの違いは何でしょう?

 

たとえば、ある職場で「態度による精神的な暴力」があったと仮定します。しかし同じようなハラスメントを受けても、ある人は強いストレスを受けて休職し、もう一人は多少のストレスは感じたものの、通常通り業務をおこなうことができていたとしたら……。

 

もしかすると周囲は、つい休職した被害者側が「精神的に弱かったから」と考えてしまうかもしれません。

しかし、実は周囲の人が被害者の責任と考え、態度に示したり見過ごしたりすることもハラスメントになりえます。これをセカンド・ハラスメントと言います。

 

セカンド・ハラスメントを防止するには、ハラスメントが職場環境を悪化させ、組織に不利益を生じさせることを皆がしっかりと認識し、職場で起こったハラスメントが他人事ではないという認識を強くもつ必要があります。

 

ハラスメントを防止するには

●加害者にならないために

加害者が上司の場合、業務上必要な指導とハラスメントの線引きは難しいところ。指導や注意は「事柄」を中心に行うことが重要です。個人の「人格」を攻撃しないように注意すべきだということを意識して、指導にあたりましょう。

 

●被害者になっているかも?と思ったら

ハラスメントの被害者は、「自分に原因があるのかも」と思いがち。しかし、仕事の進め方をめぐる疑問や戸惑いがあれば、はっきりとその気持ちを相手に伝える必要があります。また、ハラスメントを防ぐには組織としての働きかけも不可欠です。トップに訴え実情を知ってもらうことで、ハラスメントについて、意見がしやすい職場環境が得られます。

 

どんな職場環境であっても、「看護をする」という目的は一致しているはず。ハラスメントをなくして職場環境を良好にすることは、なにより、患者さんのためであるということを忘れないようにしたいですね。

この連載

もっと見る

コメントを投稿する

コメント入力
(100文字以内)
ニックネーム
(12文字以内)

コメント一覧(8)

8ぽっぽ2019年05月16日 17時25分

閉鎖的な空間、独特の空気だから、ある意味常識と思っていたことがまかり通らない環境。もちろん素敵な看護師もたくさんいるけど…

7ぺりー2018年08月29日 19時26分

本当に忙し過ぎて心に余裕がないんだと思う。多分ほんとはいい人。
毎日怒られてる側だけど。

6匿名2015年12月23日 00時51分

身近な敵は本当の敵じゃないということは理解してなければならないと思うけどね。

5s2015年11月05日 14時06分

普通の会社なら問題になるような発言や勤務交代も病院では当たり前。なんでもありが横行している気がする・・・忙しいから関係も悪くなりやすい

4匿名2015年11月03日 16時48分

人の命を護る職にある人が、なぜ、人を傷つけるのか不思議です。優しい心がない人に命を任せたくないです。

3匿名2015年11月02日 02時41分

本当の敵は遠くにいたりどうしようもないものだったりするのに、身近な敵にしか反応できないなんてどうかと思う。はらたつ人はいるけど!身近な敵設定でしかものを考えられないのは成人として視野も世界も狭いよね。

2バカナース2015年10月27日 13時31分

看護師に必要な能力は優しさじゃありません。
病院にしても施設にしても、仕事の段取り力です。
注射が上手で医者の指示受けやリーダー業務等々、とにかく気が強くて明るくて仕事ができりゃいいんですよ。

1匿名2015年10月21日 22時20分

やはり医療関係は多いんですね。

関連記事

いちおし記事

便秘タイプ別・上手な下剤の使い方|排便ケアを極める(3)

「下剤の投与」の方法を紹介!わかりやすいフローチャートや薬の一覧も。 [ 記事を読む ]

マスクが1日1枚…!!感染リスクを下げるにはどうすれば?

マスクの使用制限がある中で、看護師のみなさんが不安に思っていることを感染症専門医が解説! [ 記事を読む ]

人気トピック

もっと見る

看護師みんなのアンケート

「看護観」って実際ある?ない?

投票数:
1330
実施期間:
2020年03月10日 2020年03月31日

小さい頃の将来の夢はなんだった?

投票数:
1287
実施期間:
2020年03月13日 2020年04月03日

「新人だった頃の私」に言いたいことは?

投票数:
1101
実施期間:
2020年03月17日 2020年04月07日

実習中の看護技術、どれに苦労した?

投票数:
2476
実施期間:
2020年03月20日 2020年04月10日

1日がかりの院外セミナー。ランチは何がベスト?

投票数:
915
実施期間:
2020年03月24日 2020年04月14日

【エイプリルフール】人生最大級の「嘘」おしえて!

投票数:
710
実施期間:
2020年03月27日 2020年04月17日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者542

◆小児整形外科の問題◆先天性股関節脱臼など、発育性股関節形成不全の小児に見られる「仰臥位で足の位置をそろえて膝・股関節を屈曲させたときに、左右の膝の高さが違う」状態を何というでしょうか?

  • 1.ピーター・ラビット徴候
  • 2.アリス徴候
  • 3.ティンカー・ベル徴候
  • 4.オラフ徴候
今日のクイズに挑戦!