1. 看護roo!>
  2. ステキナース研究所>
  3. 働くナースが知るべき病気>
  4. 夏なのに手足が冷たい…冷え性|働くナースが知るべき病気【4】

2015年07月28日

夏なのに手足が冷たい…冷え性|働くナースが知るべき病気【4】

婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。

 

働くナースが知るべき病気【4】

夏なのに手足が冷たい…冷え性

 

冷え性というと、暑い季節は関係ないと思われるかもしれません。でも実は、夏でも冷え性になる要素はたくさんあります

 

冷え性そのものは病気ではありません。冷え性を診断するための検査はありませんし、西洋医学には「冷え性の治療法」というものはありません。

 

では、冷え性のままでも健康に問題がないかというと別問題。

 

残念ながら、体温が低いことで免疫力が下がったり代謝が悪くなったり血液の流れが悪くなったりと、他の病気の原因となるさまざまな悪影響が出てきます。

 

 

【目次】

基礎体温36度以下は注意!

冷え性による症状―婦人科系・炎症など

冷え性になりやすい生活習慣―移乗や介助も原因に?

改善のために注意することは?

 

基礎体温36度以下は注意!

そもそも冷え性の定義ははっきり決まってはいません。「夏でも体が冷えている」「手足が常に冷たい」「人よりも寒がり」……といった非常にあいまいな基準で、本人が「自分は冷え性だ」と自覚しているケースがほとんどです。

 

ただ、中には本人にはあまり冷えている自覚がなくても、「実は冷え性という人もいます。基礎体温を測ると常に36度以下だったり、体は温かくてもおなかの中、つまり「内臓」が冷えていたり、という場合も冷え性といえるでしょう。

 

冷え性の人は血液のめぐりが悪くなっているので、どちらかというと血色が悪く、毛細血管が縮んでしまっていることが多いです。このため、冷え性の女性の中にはむくみ月経痛月経不順不妊といったトラブルを抱えている人が多く見受けられます。

 

冷え性による症状―婦人科系・炎症など

冷え性によって引き起こされるのは、月経不順や月経痛、不妊症だけではありません。内臓機能の低下や免疫力の低下によって風邪をひきやすくなったり膀胱炎や腟炎などちょっとした炎症を繰り返しやすくなったりします。


重症な病気でなくても、なんとなく体調がすぐれない日が続くと、仕事をする上でも支障が出てきてしまいますね。


冷え性の原因は、血行不良と熱の産生不足。体を冷やす外的刺激が多いと、冷え性になりやすい体質を作ってしまいます。

 

冷え性になりやすい生活習慣―移乗や介助も原因に?

■冷え性になりやすい生活習慣■

・クーラーや薄着など体を冷やす機会が多い

 

・ファストフードや加工食品、甘い物など体を冷やす食べ物を多く摂っている

 

・運動不足である

 

・バランスの悪いダイエットで脂肪より先に筋肉が減っている

 

・ハイヒールや悪い姿勢で骨盤がゆがみ、血行が悪くなっている

 

思い当たることがありませんか? この時期、職場ではほぼ必ずクーラーが入っていますし、慌しい休憩時間にファストフードで手軽に食事を済ませてしまうことも多いのではないでしょうか。しかも、入浴介助や移乗など、看護師さんの仕事は体に負担のかかる動きが多く、それが骨盤のゆがみにつながることがあります。


これらは全て冷え性の原因となりえるのです。きついガードルやデニムなど体を締め付けるものを愛用している人も要注意ですよ。

 

改善のために注意することは?

冷え性を改善させるために積極的に摂った方がいい食べ物は、「冬に採れる物」「寒い地方で採れる物」「土の中にできる物」「発酵食品」など、体を温める食品です。

 

逆に、「夏に採れる物」「暑い地域で採れる物」「加工食品」「ファストフード」「精白した食べ物(白米・白い砂糖など)」は、体を冷やします。冷たい飲み物など、物理的に冷たい物ももちろん控えた方がいいでしょう。この時期に摂ってしまいがちな物が多いですが、気を付けてみることでずいぶんと改善できると思います。


また、入浴はシャワーで済ませずしっかり湯船につかったり、ウォーキングなどの軽い運動を定期的に行ったりすることで、冷えにくい体を作ることができます。

 

冷え性は、生活習慣や食習慣を見直すことによって改善できます。病院で処方してもらえる漢方薬の中にも冷えを改善する成分が含まれているものがいくつかあるので、生活改善だけではよくならない場合や、月経痛などの症状をともなっている場合は婦人科で相談してみるといいでしょう。


患者さんに接する看護師さん自身が元気でいられるよう、生活習慣や食習慣に注意してくださいね。


【清水なほみ】

日本産婦人科学会専門医で、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。産婦人科・女性医療統合医療を専門に、患者に最適な医療を提供。クリニックのほかに、NPO法人やAll aboutガイドなどでも情報提供や啓発活動を行っている。

この連載

  • 【6】子宮体がん [09/22up]

    婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。   働くナースが知るべき病気【6】 更年期には要注意!「子宮体がん」について   「子宮がん」と一口に言っても「... [ 記事を読む ]

  • 【5】子宮頸がん [08/25up]

    婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。   働くナースが知るべき病気【5】 20~30代に増加中!「子宮頸がん」を知ろう   「子宮がん」は、発生する場... [ 記事を読む ]

  • 【4】夏の冷え性 [07/28up]

    婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。   働くナースが知るべき病気【4】 夏なのに手足が冷たい…冷え性   冷え性というと、暑い季節は関係ないと思われ...

  • 【3】更年期障害 [06/30up]

    婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。   働くナースが知るべき病気【3】 そろそろ私も? と思ったら…更年期障害と上手に付き合うコツ   更年期とは、... [ 記事を読む ]

  • 【2】子宮内膜症 [05/29up]

    婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。   働くナースが知るべき病気【2】 20代女性に急増中「子宮内膜症」   子宮内膜症は、20代の女性を中心に増え... [ 記事を読む ]

もっと見る

コメントを投稿する

コメント入力
(100文字以内)
ニックネーム
(12文字以内)

コメント一覧(0)

関連記事

いちおし記事

看護師的ナイスフォロー!気が利く同僚たちをご紹介|看護師の本音アンケート

「めちゃくちゃ助かる!ありがとう!」と感激した同僚エピソード。みんなも経験ある? [ 記事を読む ]

患者さんが転倒骨折! 要介護5になった責任はどこに?

実際の医療訴訟をもとにナースが気をつけるポイントを解説。 [ 記事を読む ]

人気トピック

もっと見る

看護師みんなのアンケート

救急救命士、病院内でも救命処置が可能に。あなたは反対?賛成?

投票数:
1380
実施期間:
2019年11月19日 2019年12月10日

結婚するなら、同じ医療者がいい?それとも、医療者以外がいい?

投票数:
1360
実施期間:
2019年11月22日 2019年12月13日

後で「急変の予兆だったのかも?」と思ったことある?

投票数:
1179
実施期間:
2019年11月26日 2019年12月17日

人生最大級の「お酒の失敗」教えて下さい。

投票数:
1101
実施期間:
2019年11月29日 2019年12月20日

一時期病的にハマっていた食べものや飲みものはある?

投票数:
940
実施期間:
2019年12月03日 2019年12月24日

医師と結婚できるなら、したい?

投票数:
848
実施期間:
2019年12月05日 2019年12月26日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者547

◆看護技術・救急の問題◆気管挿管の介助で正しいのはどれでしょうか?

  • 1.標準的な成人男性に使用する挿管チューブの内径の太さは8.0~8.5mmである。
  • 2.成人の場合は、肩の下に枕を入れて声門が確認しやすい体位にする。
  • 3.挿管チューブは、パイロットバルーン内をカフ圧系で35cmH2Oに調整した。
  • 4.挿管後の聴診は、まず左右の呼吸音を聴いてから心窩部を聴く。
今日のクイズに挑戦!