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2015年05月29日
婦人科医の清水なほみが、看護師のみなさんに知っておいてほしい病気についてお知らせします。
働くナースが知るべき病気【2】
子宮内膜症は、20代の女性を中心に増えてきていると言われています。本来なら子宮のお部屋の中にしかないはずの子宮内膜が、子宮の壁や卵巣の中やお腹の中に発生してしまう病気です。
主な症状はひどい月経痛なので、立ち仕事が多く忙しい看護師さんにとっては悩ましい病気ですね。月経痛があるのを普通と思わず、異変を感じたらすぐに受診することが重要です。
【目次】
子宮内膜は、女性ホルモンに反応して増殖し、月経のたびに剥がれて出血として出てきます。ところが、子宮のお部屋以外にできた子宮内膜は、出血しても出ていくところがありません。なので、卵巣の中やお腹の中に、古い血液がたまっていってしまいます。
子宮内膜症の原因ははっきりとは分かっていません。月経量が多い人や月経痛がひどい人、月経期間が長い人がなりやすいことが指摘されており、月経血が逆流して本来の場所とは異なるところに内膜が発生するのではないかという説もあります。
だからといって、必ず子宮内膜症になるわけではありませんが、注意するに越したことはないでしょう。
たまった血液は周りに炎症を起こし、癒着という状態を作ります。子宮内膜症の主な症状はひどい月経痛ですが、この癒着が広がると、月経以外の時でもお腹や腰が痛かったり、性交時や排便時にも痛みがあったりします。
また、卵管に癒着が起こると、卵管が詰まってしまうために不妊の原因にもなってしまいます。
内膜症は、生涯の月経量が多ければ多いほどリスクが高くなるといわれています。
初潮を迎えてすぐに妊娠・出産・授乳を繰り返していた昔の女性は、妊娠・授乳中の月経がない期間が長かったので、内膜症に悩まされることもあまりありませんでした。現代は妊娠する年齢が遅くなり、一生のうちに出産する回数も少なくなってきたせいで20代~30代で子宮内膜症になる人が増えているのです。
内膜症の診断は、症状・内診所見・超音波検査やMRIなどの画像検査と腫瘍マーカーを組み合わせてしていきます。
確実に内膜症だと診断するには、腹腔鏡検査をしてお腹の中の組織をとらなければいけません。でも、月経痛がひどい人全員に腹腔鏡検査をするわけにはいきませんから、内診で癒着の有無や、超音波で子宮や卵巣が腫れていないかなどを診ることで、内膜症が疑わしいかどうかを判断することになります。
治療法は、手術療法と薬物療法になります。薬物治療は、ホルモン剤で月経を止める「偽閉経療法」や低用量ピルの他に、黄体ホルモン療法などがあります。
内膜症の場合、何もせずに放置することはお勧めできません。基本的に月経がある間は進行してしまうので、例え症状が強くなくても、内膜症と診断されたら何らかの治療をしておいた方がいいでしょう。
内膜症の手術療法は、開腹手術で子宮や卵巣を全部取ってしまう方法から、腹腔鏡下で卵巣のう腫だけを取り除く方法までバリエーションはいろいろです。
手術を検討した方がいいのは下記のような場合です。
・妊娠を望んでいて大きな卵巣のう腫や子宮腺筋症がある
・薬物治療で症状が改善しない
・チョコレートのう腫が大きい又は大きくなっている
・40歳以上で4cm以上のチョコレートのう腫がある
・腫瘍マーカーが高くて悪性腫瘍を否定しきれない
内膜症があるから必ず手術しなければいけないというわけではありません。早期に発見し治療を始めれば、服薬で月経痛を軽減したり、病気の進行を遅らせたりすることが可能です。
毎月の痛みは体からのサインかもしれません。忙しい看護師さんも月経痛を放っておかず、早めに医師に相談してくださいね。
【清水なほみ】
日本産婦人科学会専門医で、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。産婦人科・女性医療統合医療を専門に、患者に最適な医療を提供。クリニックのほかに、NPO法人やAll aboutガイドなどでも情報提供や啓発活動を行っている。
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1匿名2015年05月29日 17時17分
怖いですね