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2014年12月27日

エボラを克服した3歳の少年からのプロポーズ

シエラレオネにあるエボラ感染患者のケアユニットで日夜看護にあたる看護師カロンさんとエボラを克服した3歳の少年の心温まるエピソードを紹介します。

 

母親や2人の兄とともにエボラに感染したこの少年は、母親の死後みるみる回復し、ある決意をします。

 

エボラを克服した3歳の少年からのプロポーズ|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

その少年に出会った時は当たってほしくない直感があった

このエピソードの主人公である30代の看護師カロンさんは、3歳のイブラヒム君との出会いをこう振り返っています。

「あの子は母親と、5歳、8歳の2人の兄とともに、エボラに感染していました。ここに来た時には、家族のなかでも症状が顕著で、常に嘔吐を繰り返していたため、生存は厳しいのではないかと感じていました」

 

看護師泣かせのイブラヒム君……

カロンさんは、エボラケアユニットでイブラヒム君の家族を担当していました。彼女がユニットに入るたび、イブラヒム君はいつも違う場所―他の患者さんのベッド―にいたそうです。

感染の拡大とそのケアは緊急を要する状況であり、十分な隔離を実現できる設備や人員の確保が追いつかないであろうことは容易に想像できます。

 

「イブラヒム君は混乱していたのか、寂しかったのかわかりません。別の場所で見つけるたび、入浴や着替えをさせてマットレスに連れ戻さなければなりませんでした」とカロンさんは振り返ります。

 

突然の母親の死

その後イブラヒム君の母親の状態は悪化し、カロンさんがこの家族のケアを始めてからおよそ7日後に亡くなりました。子どもたちのベッドからわずか2、3歩しか離れていない場所で息を引き取ったそうです。

しかし、カロンさんは、「あの子は母親の遺体が火葬された後から、目覚ましく回復し始めました」と言います。子どもであるがゆえに、母親の死に動揺し、精神的に落ち込むことで病状も悪化してしまうのではないかと心配してしまいますが、実際はそうではありませんでした。

 

母親の死から2週間後、イブラヒム君はエボラ陰性となり、ケアユニットから退院していきました。そして、同じように回復して帰宅を待つ人たちの居住場所(病院の敷地内)に移ることになったそうです。

 

小さな少年からの熱い告白

イブラヒム君兄弟の父親はエボラウイルスには感染していませんでした。彼は病院から170マイルも離れた場所で暮らしていますが、子どもたちがエボラを克服できたという連絡は受け取ることができたようです。しかし、感染拡大防止対策のために交通機関にもさまざまな規制がしかれ、父親が迎えに来ることは困難でした。

そのため、イブラヒム君たちは、同様の状況にある元患者さんたちやカロンさんをはじめとしたスタッフに面倒を見てもらうことになりました。

 

「あの子は、頻繁にナースステーションに来ますが、忙しい時には追い返さなければなりませんでした」とカロンさんは言います。

多忙な業務のなか患者さんとの関わりを大切にしたいけれども、そのような余裕を持つことのできない現実は理解できます。それは、どんな場所でもどんな状況でも看護師にとっての大きな葛藤であると言えるでしょう。

 

自分の希望を叶えることが難しいなか、イブラヒム君はある日突然に重大な決意を伝えます。それは……。

 

「僕の妻になってほしいとプロポーズされたのです」

と笑いながらカロンさんは振り返ります。

そして、「もちろん受けたわよ!」と続けます。彼女を見かけると、イブラヒム君は手を振り、投げキスを送ってくるとのこと。おそらく多くのスタッフがシフト制で彼らをサポートしていたと思われますが、イブラヒム君にとってカロンさんはとても特別な存在であったことが伝わってきます。

 

みなさんも日夜看護するなかで、患者さんから「わしが、半世紀前にお前さんに出会っていれば嫁にもらったのに……」などと熱い告白を受けた経験があるのでは? 現実味のないプロポーズであっても、なんだか心が温まりますし、自分の看護に自信が持てるひと時ではないでしょうか。みなさんは、どんな心温まるエピソードをお持ちですか? 

 

(参考)

3-Year-Old Ebola Survivor Proposes To Nurse

天使大学 子どものグリーフケア

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コメント一覧(23)

23匿名2015年03月15日 10時52分

克服できてよかった

22匿名2015年02月24日 16時07分

かわいい!

21匿名2015年02月17日 10時32分

心ほっこり

20匿名2015年01月07日 18時27分

素敵

19匿名2015年01月01日 02時09分

うぅ。。

18匿名2014年12月29日 18時55分

悲しくも素敵な話だ

17匿名2014年12月29日 17時49分

辛い環境ですね

16匿名2014年12月29日 15時59分

心温まります

15匿名2014年12月29日 10時24分

頑張って生きてほしいな

14匿名2014年12月29日 08時09分

大勢の亡くなって行った人たちを看取る中で、ちょっとホッとする話ですね。

13匿名2014年12月28日 16時25分

最近ニュースでもエボラの事を以前より報道しなくなったので、もっとこういうニュースをやってほしいです。助かって本当によかった!

12匿名2014年12月27日 23時06分

助かってよかった

11匿名2014年12月27日 22時48分

お母さんの分も長生きしてね!(^^)

10匿名2014年12月27日 17時05分

心温まる

9匿名2014年12月27日 14時27分

助かってよかった。

8匿名2014年12月27日 12時24分

大変だったでしょうね。

7匿名2014年12月27日 11時59分

泣ける

6匿名2014年12月27日 10時45分

チーム医療とその子自身の治癒力はすごい その中で心あったまりますね

5匿名2014年12月27日 10時02分

大変な中で心温まりますね。

4匿名2014年12月27日 09時50分

大変だ

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