陰部洗浄の実施(男性) | 陰部洗浄【2】
【監修】
札幌保健医療大学保健医療学部看護学科
教授 小島 悦子
北海道科学大学保健医療学部看護学科
准教授 久賀 久美子
「陰部洗浄(男性の場合)」の手技手順
(1)感染予防のため、マスク・エプロン・手袋を装着する
(2)不必要な露出を最小限にするためにバスタオル等で覆いながら、臀部の下に紙オムツを敷く。恥骨上に陰部用タオルを置くことで、洗浄時にリネン類を濡らさずにすむ
(3)洗浄ボトルのお湯の温度を前腕内側で確認してから、陰部にお湯をかける
■ポイント■
陰部は敏感な部位であるため、患者さんにお湯をかける前に、その温度が適温か必ず確認する
(4)ガーゼをお湯で湿らせ、石けんをつけて泡立てる
(5)「亀頭部」⇒「包皮(ほうひ)の内側」⇒「陰茎」⇒「陰嚢(いんのう)」の順に石けんをつけたガーゼで洗い、肛門部は最後に洗う
■ポイント■
・陰部は皮膚・粘膜がやわらかく傷つきやすい部位のため、強くこすりすぎないように注意
・尿路への細菌侵入を防ぐため、大腸菌などの細菌が多い肛門部周囲は最後に洗う
(6)陰部全体を洗ったら、石けん分が残らないように、しっかり洗い流し、水分を拭き取り、オムツ、防水シーツをはずす
(7)手袋をはずし、手指消毒を行ったら、寝衣・寝具を整える