薬に頼らず不眠症を克服する!

交代勤務やストレスで睡眠障害を抱えてしまったり、患者さんに「眠れない」と訴えられたり…看護師にとって、「不眠」の悩みは身近なものです。

 

現在、ニュージーランドで薬を使わずに認知行動療法で不眠症を治すことを目指す研究が行われています。研究はまだ継続中で詳細は発表されていませんが、今後の治療に影響を与える可能性があるそうです。その概要をご紹介しましょう。

 

 

「眠れない」と感じること自体がストレス

クレッグさん(男性、41歳)の1日の睡眠時間は3時間ほど。

「毎晩眠りにつこうとするのですが、全く眠れないんです」と不眠を気にすること自体がストレスとなり、睡眠薬を試してもあまり効果がなかったと辛そうに話します。

 

クレッグさんのように不眠症で悩む人はニュージーランド全体で25%ほどいるそうです。こうした人たちの要望に応えるかのようにオークランドでGP(一般内科医)の共同研究が開始されました。

 

睡眠薬の代わりに「スリーピングダイアリー」

オークランドの14のクリニックが実施する6カ月間の治療実験は、医師が患者さんに薬を処方する代わりに、睡眠状態やパターン、普段の生活などを2週間続けて記録する日記「スリーピングダイアリー」を渡します。患者さんは下記4つの決まりごとを守りつつ日記をつけなければなりません。

 

  1. 1.ベッドに入って30分以上起きた状態で過ごす
  2. 2.より質の良い睡眠のため睡眠時間を制限する
  3. 3.少なくとも5時間は眠る
  4. 4.常に同じ時刻に起きる

 

オーストラリア睡眠協会のメンバーであり、シドニーで一般内科医として勤務するハーディーさんによると、これは睡眠心理学者や睡眠を専門にしている医師がよく用いる治療法で、「特に睡眠の質の改善が期待できる」とのことです。

 

患者さんの67%が眠れるように

実験結果は2つのグループの比較により証明されました。

 

「寝る前にカフェイン飲料を摂取しない」など従来のアドバイスを含む治療法を受けた患者さんの41%は睡眠が改善したと話しています。

一方、日記を使って行動認知療法を行った患者さんのうち、睡眠が改善されたと感じた人は67%にのぼりました。

ハーディーさんは今後の展望について「このプログラムによって睡眠の質は確実に向上します。このプログラムが確立されれば「通常の一般内科医が不眠症の患者さんを診て治療するひとつの方法となるでしょう」と語ります。

 

シフト制のために不眠症に悩む看護師や、病院生活で不眠になってしまう患者さんが多くいると思います。最初は効果のあった睡眠剤が徐々に効かなくなり、増量したり薬の種類を変えたりせざるをえない場合もあるでしょう。あるいは処方せん薬以外の方法で不眠を解消する方法を模索している人もいるかもしれません。

 

睡眠日記を用いた治療法は不眠に悩む患者さんに大きな希望をもたらすことになるでしょう。前述したクレッグさんもこの行動認知療法を受けたいと、その効果に期待を寄せているようです。

 

(文)Rio, S.

(参考)

The cure for insomnia? New sleep program has no need for prescription drugs

Prevalence and consequences of insomnia in New Zealand: disparities between Maori and non-Maori.

 

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