「これをしたら健康になる」ってホント?自分に有用な研究結果の見分け方

医療・健康系の研究結果が各種媒体で数多く報告されますが、どれを信じたらいいのか迷うことはありませんか?

「コーヒーをもっと飲んだほうがよい」「この薬を飲むとよい」「あの手術をするべき」など、何かを取り入れることで健康促進をはかる、さまざまな研究が行われています。

 

一般的に研究は役に立つことを強調し、害についてはあまり触れない傾向にあるようです。また、一般の人の誰にでも当てはまるのかというとそうでないことも多く、研究のエキスパートでなければ本当に有効なものかどうか、判断がつかない場合も多々あります。

そこで今回は、どの研究が自分のケースに活かせるのか、見分けるための主なポイントを探っていきましょう。

 

 

大事なのは「自分にとって有効・有用か」という視点で調べること

まず何よりも大事なのは、あなたが関心を持てる内容か、あなたにとって効果がありそうかが、選別の第一段階です。実験があなたのケースに合うものか、本当に効果的かを吟味しなくてはなりません。実践することのメリットよりデメリットが大きければ本末転倒だからです。

 

「ヒト」に行われた実験結果でなければ信頼性は低い

次に注目すべき点は実験が「ヒト」を対象に行われた事実です。試験管や動物で行われた実験はあてになりません。実際に人間に有効な例はごくわずかな数に限られるからです。細胞レベルで研究が進むなか、新しい治療法が次々に開発されていますが、人間に使われ有効性が確認できていないものは信憑性が低いと考えてもよいでしょう。

 

実験の手法を確認する―着眼するべきポイント

研究の有効性を問うとき、対象のおかれた状況・環境が相似しているかどうかも見極める必要があります。全く別の対象を比較したところで、結果は異なるからです。

年齢や生活環境など細かく見ていく必要があります。子供と大人では比較はできても参考になりません。大人にしても、例えば60代の都会に住む中産階級の男性と、30代の郊外に住む貧困階級の男性の2人ではそれぞれ結果は異なることでしょう。

 

仮にあなたの体が2つ存在し、1体に薬を使い、もう1体は薬を使わずに時間をかけて調査できれば、薬の効果は一目瞭然です。しかしそれは現実には不可能なので、対象を十分に検討し絞る必要があります。具体的に2つの調査方法をみてみましょう。

 

1.無作為化比較対照試験

無作為化比較対照試験は、ランダムに対象者を選び2つのグループに分けます。1つは治療を行う組で、もう1つは治療を行わないプラセボ効果組です。治療が必要なものに対象を絞って実験を行い評価します。これは同一の治療を必要とする人には有効な研究方法で、信頼性の高い情報です。しかしその特定の治療を必要としないものにとっては役に立ちません。

 

2.データベース研究

データベース研究では、幅広い個体群データを使用します。より一般的な情報が得られますが、無作為化比較対照試験ほど対象が絞られていないので、精密度はやや低いでしょう。ただ、すでに存在する研究結果を基に調査を進めるため、経済的で時間がかからないのが特徴です。

 

このように研究の実用可能性について2つの例を検討しました。研究が有効かどうかの判断は、まず自分に当てはまるか、人で実験された成果が十分にあるか、対象が絞られているか、この3点に注意することが肝心です。

残念ながら、研究の有用性を簡単に判断する方法はありません。しかし、時間をかけてたくさんのデータを得ることで、自分にとって必要で有効な情報がよりはっきりと見えてくるでしょう。

 

(文)バックレー麻友香

(参考)How to know whether to believe a health study 

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