退院後に必要な消化管ストーマの観察指導は?

『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95』より転載。
今回は、退院後,継続して観察が必要な消化管ストーマの観察点について解説します。

 

退院後に必要な消化管ストーマの観察指導は?

 

入院中は何の問題もなくストーマケアができていても,退院後,体重の増減による体型の変化で装具が合わなくなる,ストーマの形状や排泄物の変化,皮膚障害や出現などでトラブルを起こすことがあります.
日ごろからストーマやストーマ周囲の皮膚の状態・排泄物を観察しておくことは,異常の早期発見につながります.

 

解説

退院後,継続して観察が必要な消化管ストーマの観察点と,退院後よく起こるトラブル(図13)に対するオストメイトへの指導内容を表1に示します.

 

図1皮膚保護剤部分に生じた痒みを伴った発赤

皮膚保護剤部分に生じた痒みを伴った発赤

 

夏場に発症し,発汗が多かった.面板はほとんどがふやけた状態であった.

 

図2ストーマ近接部に生じているびらん

ストーマ近接部に生じているびらん

 

退院後も術直後に指導を受けたサイズで面板の穴あけをしていた.ストーマ浮腫が軽減し,びらん部分は皮膚が露出していた.

 

図3皮膚保護剤部分に生じた局所的な潰瘍

皮膚保護剤部分に生じた局所的な潰瘍

 

ベルトで常に圧迫が加わった状態であった.

 

表1退院後に必要な消化管ストーマの観察点と退院後よく起こるトラブルに対する指導内容

退院後に必要な消化管ストーマの観察点と退院後よく起こるトラブルに対する指導内容

 

図4ストーマ旁ヘルニア

ストーマ旁ヘルニア

 

術後半年頃より,体重の増加とともに発症.

 

オストメイトには,観察ポイントと,どのような状況になったらストーマ外来や担当医師に連絡が必要かなども指導します.

 


[参考文献]

 

  • 1)貞廣荘太郎.“消化管ストーマの合併症”.ストーマリハビリテーション 実践と理論.ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編.金原出版,2006,51─7.
  • 2)永野みどり.“社会復帰時の援助”.ストーマ・セルフケア実践指導マニュアル.消化器外科ナーシング秋季増刊.徳永惠子編.メディカ出版,2004,184─200.

 


[Profile]
西浦 絵理 にしうら・えり
星ヶ丘厚生年金病院看護局看護係長/皮膚・排泄ケア認定看護師

 

*所属は掲載時のものです。

 


本記事は株式会社メディカ出版の提供により掲載しています。

 

[出典]『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!』(編著)菅井亜由美/2013年4月刊行

 

ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!

 

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