ストーマ粘膜と皮膚の縫合部は抜糸が必要?

『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95』より転載。
今回は、ストーマ粘膜と皮膚の縫合部の抜糸について解説します。

 

ストーマ粘膜と皮膚の縫合部は抜糸が必要?

 

縫合糸は生体にとっては異物であり,創傷治癒を遅延させる要因です.
また,患者がストーマセルフケアを進めていくにあたり,いつまでも縫合糸があることで回復に向かっていないと感じることもあります.セルフケア促進のためにも術後7日目ごろを目安に抜糸しましょう.

 

解説

ストーマ粘膜皮膚接合部は異なる組織同士の縫合であるため,癒合するには時間がかかると『ストーマ粘膜と皮膚の縫合部は消毒が必要?』で述べました.そのため,早期の抜糸によりストーマ粘膜皮膚接合部の離開が生じないかと心配し,「抜糸を遅らせたほうがよいのではないか」,または「吸収糸で縫合しているため抜糸はしないほうがよいのではないか」という質問を受けます.しかし,創傷治癒を考えると縫合糸は生体にとっては異物であるため,抜糸を遅らせる(しない)ことにより局所の創傷治癒を遅延させます.残存する縫合糸によりストーマ粘膜皮膚接合部に肉芽を形成し,管理困難に陥ることもあります(図1).

 

図1縫合糸肉芽腫

縫合糸肉芽腫

 

抜糸をすることは患者にとって,順調な術後経過をたどっているという証拠でもあり心理面にも影響を与えます.ストーマセルフケア促進のためにも,7日目ごろを目安に医師へ抜糸を依頼し実施してもらいましょう.

 


[Profile]
石濵 慶子 いしはま・けいこ
星ヶ丘厚生年金病院看護局看護科長/皮膚・排泄ケア認定看護師

 

*所属は掲載時のものです。

 


本記事は株式会社メディカ出版の提供により掲載しています。

 

[出典]『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!』(編著)菅井亜由美/2013年4月刊行

 

ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!

 

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