術後合併症にはどのような種類があるの?|ストーマ術後管理

『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95』より転載。
今回は、術後合併症の種類について解説します。

 

術後合併症にはどのような種類があるの?

 

ストーマ造設後の合併症には,早期合併症と晩期合併症があります.早期合併症では,ストーマ粘膜の浮腫,壊死,脱落,出血やストーマ粘膜皮膚離開,ストーマ周囲の皮膚障害などがあります.晩期合併症には,ストーマ脱出,粘膜皮膚移植,ストーマ旁ヘルニア,ストーマ静脈瘤,偽上皮腫性肥厚(PEH)などがあります.

 

解説

ストーマリハビリテーション学用語集1)では,早期合併症とは,「手術の侵襲から完全に復帰しないうちに起こる合併症」であり,晩期合併症とは,「軽快退院後に起こる合併症」であるとされています.術後の入院中に生じる合併症を早期合併症,退院後に生じる合併症を晩期合併症ととらえるとよいでしょう.

 

今回は,術後早期合併症について紹介します.各論に入る前に,ストーマの部位の名称を覚えてください.私たちがストーマと呼んでいるのは「ストーマ粘膜」のことです.切断された消化管や尿管を反転し皮膚と縫合すると粘膜が露出し,これがストーマになるのです.次に,ストーマ粘膜と皮膚を縫合した部分を「ストーマ粘膜皮膚接合部」と呼びます.ストーマ周囲皮膚にも名称があることをご存知ですか.ストーマに近い部位を「ストーマ近接部」,面板が皮膚に接触している部位を「皮膚保護剤貼付部」,さらに外側2cm程度の領域を「皮膚保護剤貼付外周部」と呼びます.また方向を時計の文字盤に見立て3時,6時,9時,12時と示します(図1).

 

図1ストーマ各部の名称とストーマ周囲皮膚の区分

ストーマ各部の名称とストーマ周囲皮膚の区分

 

術後早期合併症であるストーマ粘膜の浮腫・壊死・脱落・出血とストーマ粘膜皮膚離開,さらにストーマ周囲の皮膚障害について,原因と観察ポイント,ケア方法について詳しく説明します.

 


[引用・参考文献]

 

  • 1)日本ストーマリハビリテーション学会編.ストーマリハビリテーション学用語集.第2 版.金原出版,2003,73,88,148.
  • 2)貞廣荘太郎.“消化器ストーマの合併症”.ストーマリハビリテーション 実践と理論.ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編.金原出版,2006,51─8.

 


[Profile]
清藤友里絵せいどう・ゆりえ
東邦大学医療センター佐倉病院看護部看護師長/皮膚・排泄ケア認定看護師

 

*所属は掲載時のものです。

 


本記事は株式会社メディカ出版の提供により掲載しています。

 

[出典]『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!』(編著)菅井亜由美/2013年4月刊行

 

ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!

 

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