術後3日目の尿路ストーマの観察ポイントは?|尿路ストーマの術後ケア

『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95』より転載。
今回は、術後3日目の尿路ストーマの観察ポイントについて解説します。

 

術後3日目の尿路ストーマの観察ポイントは?

 

まだ粘膜の浮腫が続いています.またカテーテルも挿入されていますので,観察ポイントとしては術後1日目と同様です.
ストーマ装具の初回交換時期にもあたりますので,粘膜や皮膚の状態の観察も必要であるとともに,患者がストーマをどの程度受け入れているかを見極めながらケアを進めていくことも求められます.

 

〈目次〉

解説

1観察ポイント

粘膜の浮腫は術直後より増大していることが多く,ピークとなっています.カテーテルもまだ引き続いて挿入されていますので,観察ポイントとしては,ストーマ装具面板外縁で浮腫のあるストーマ粘膜を損傷していないか,カテーテルの圧迫により粘膜を損傷していないかを注意します.また,粘液の排出によりカテーテル閉塞がないかを必ず確認します.

 

浮腫のある粘膜は通常の粘膜よりも損傷しやすく,また大きいために扱いにくいことがあります.とくにカテーテルなどの処置後や観察後,二品系の採尿袋を装着するとき,またウインドウつきであれば,ウインドウを閉めるときに,粘膜を挟まないよう細心の注意が必要です.

 

2セルフケア指導

術後3日目になると徐々に離床が進んでおり,セルフケア習得に向けて採尿袋から尿排泄を開始している場合は床用蓄尿袋が接続されていません.採尿袋内の尿量が適正な状態を維持しているか,ケア指導とともに観察が必要です.セルフケア指導が開始されていることも多いので,まず採尿袋の構造と注意点を説明し,“自分の体の新しい尿をためるための袋”を正しく理解し,最小限のリスクで使用していくことを習得していきます.

 

術後,初回の装具交換を実施することも多いと思います.まず,面板を除去した皮膚の観察が重要です.皮膚の発赤,剝離刺激が必要以上に生じていないかを確認しながら,注意深く面板を除去します.

 

同時に患者自身のことにも注意を払います.ストーマを直視できているか,拒否的な言動がないかどうかを観察します.術前のオリエンテーションで理解は得ていても,実際自身の体に造設されたストーマを見ることで,改めて現実を直視しなければならない患者の気持ちに寄り添うことを心がけます.

 

ストーマを直視できない,拒否的な言動があるときは,初回交換時に参加を無理に促すことはしません.患者は多くの場合,頭ではストーマの受容やケア習得を受け入れなければならないことはわかっています.ただ感情面とのバランスがとれていないことから,拒否の気持ちを表出することにつながるとも考えられるため,ゆっくり寄り添うこと,焦らなくてもよいことを説明し,医療者側が患者を受け入れていることを伝えるようにします.

 


[参考文献]

 

  • 1)日本ET/WOC協会編.ストーマケア エキスパートの実践と技術.照林社,2007.
  • 2)新島端夫監,北川龍一ほか編.標準泌尿器科学.第3 版.医学書院,1989.
  • 3)ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編.ストーマリハビリテーション 実践と理論.金原出版,2006.

 


[Profile]
日野岡蘭子 ひのおか・らんこ
旭川医科大学病院看護部看護師長/皮膚・排泄ケア認定看護師

 

<医学監修>
岩田達也 いわた・たつや
旭川医科大学腎泌尿器外科学講座講師

 

柿崎秀宏 かきざき・ひでひろ
旭川医科大学腎泌尿器外科学講座教授

 

*所属は掲載時のものです。

 


本記事は株式会社メディカ出版の提供により掲載しています。

 

[出典]『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!』(編著)菅井亜由美/2013年4月刊行

 

ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!

 

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