せん妄ケアへの困難感。どうしたらよい?|せん妄ケアにおけるストレスマネジメント

『せん妄のスタンダードケア Q&A100』より転載。
今回は、せん妄ケアへの困難感について解説します。

 

せん妄ケアに困難感が強い……どうしたらよいですか?

 

適切なケアをすれば症状は改善します.
患者さんがどうしたいのか,何がいやなのかがわかれば,ケアの糸口を見つけることができます.
また,医療者どうしが助け合うことで困難感は減少します.

 

〈目次〉

困難感の性質

看護師がせん妄ケアに抱く困難感は,多くのケアや処置を限られた時間で実施しなければならないプレッシャー,興奮・暴力により自分の身に危険が迫る可能性があること,せん妄を起こした患者さんによいケアができないこと,また,せん妄の対応に時間が取られることでほかの受け持ち患者さんにケアが提供できなくなること,そして,せん妄を起こしている患者さんの安全を守らなければならないことなどによって形成されます.

 

表1看護師がせん妄ケアに抱く困難感

看護師がせん妄ケアに抱く困難感

 

困難感を助長する原因

人手不足や力量のミスマッチなどの労働環境,せん妄の遷延や弊害を防ぐ適切なケアや対応に関する知識不足,上司に相談しにくい・責任を追及されるなどの職場の人間関係が,せん妄ケアの困難感を助長します.

 

困難感を減らすための方策

このようなせん妄ケアの困難感を減らすためには,次のような方策が推奨されます.

 

せん妄に対するケア量の予測とそれに対応したマンパワーを計画的に配分する,危険防止マニュアルの作成と徹底を図ることで職場安全を推進する,そして何より,せん妄ケアの知識を獲得しケアを改善させることです.

 

やってはいけない

看護師の感情はせん妄を起こしている患者さんにも伝わります.

 

批判的,拒否的な姿勢や,興奮している患者さんに困難感を表しながら対応すると,症状をさらに助長することがあります.

 


[Profile]
石川 芳子 (いしかわ よしこ)
NTT東日本伊豆病院看護部

 

塩田美佐代 (しおた みさよ)
NTT東日本伊豆病院看護部

 

*所属は掲載時のものです。

 


本記事は株式会社南江堂の提供により掲載しています。

 

[出典]『“どうすればよいか?”に答える せん妄のスタンダードケア Q&A100』(編集)酒井郁子、渡邉博幸/2014年3月刊行

 

“どうすればよいか?”に答える せん妄のスタンダードケア Q&A100

 

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