せん妄ケアの基本は何ですか?

『せん妄のスタンダードケア Q&A100』より転載。
今回は、せん妄ケアの基本について解説します。

 

せん妄ケアの基本は何ですか?

 

せん妄ケアの原則は,早期発見,早期介入,せん妄予防です.
せん妄発症前後を通して,治療を推進し,看護を提供し,患者さんの安全を確保します.そのために多職種で緊密な連携を取りながら進めます.組織的な患者安全のしくみが機能していることが前提です.

 

〈目次〉

図1せん妄ケアの原則

せん妄ケアの原則

 

早期発見

せん妄は2次的に引き起こされる意識障害ですから,必ず要因があります.しかし要因は複数存在し,生じる症状は要因によって変化するわけではありません.また,せん妄を起こしやすい状況と,起こしやすい患者さんの状態があります.ですから,系統的なアセスメントを行い,せん妄の要因を確定します.そのために記録類を整備し,自部署でせん妄関連のデータを収集しておくことで,せん妄になりやすい人を特定できるでしょう.

 

早期介入

せん妄を発見したらすぐに,直接因子,誘発因子をできるだけ取り除きます.また,安全な環境が確保されていることが重要です.

 

せん妄予防

せん妄を起こしにくい治療・薬剤処方をいつも心がけ,患者さんの生活機能を落とさないようにしましょう.また,せん妄を起こす前に患者さんと信頼関係をつくり上げておきましょう.このことが患者さんの安心につながります.そして,せん妄予防を心がけた環境調整をすることが早期発見と早期介入につながります.

 


[Profile]
酒井 郁子
千葉大学大学院看護学研究科

 

*所属は掲載時のものです。

 


本記事は株式会社南江堂の提供により掲載しています。

 

[出典]『“どうすればよいか?”に答える せん妄のスタンダードケア Q&A100』(編集)酒井郁子、渡邉博幸/2014年3月刊行

 

“どうすればよいか?”に答える せん妄のスタンダードケア Q&A100

 

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