超音波検査 (エコー;Echo)

看護師のための検査値の解説書『検査値早わかりガイド』より。

 

今回は、超音波検査(エコー;Echo)について解説します。

 

江口正信
公立福生病院部長

 

〈目次〉

 

超音波検査の定義

超音波(2万Hz以上の音波)を使い、人体内部の構造を断層画像として捉え、診断する検査法である。この検査は音の反射を利用しているため、一般にエコー検査とよばれている。 
超音波による診断は、上腹部、心臓、産婦人科領域、泌尿器科領域、耳鼻科領域、眼科領域などさまざまな分野で利用されている。

 

図1M モード(心臓の壁運動と弁の評価)

M モード(心臓の壁運動と弁の評価)

 

図2僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症

 

図3動脈弁閉鎖不全症

大動脈弁閉鎖不全症

 

図4心エコーの実施:心長軸断面像の描出における探触子(プローブ)の位置

心エコーの実施:心長軸断面像の描出における探触子(プローブ)の位置

 

カラードップラー法

実際の画像ではプローブに近づくものは赤色、遠ざかるものは青色で表示される。僧帽弁閉鎖不全症では、僧帽弁の弁口から左房へ向う血液の逆流(青色部分)を認める。大動脈閉鎖不全症では、大動脈弁に接する部位に左室への血液の逆流(青色部分)を認める。

 

図5心エコーによって得られた心長軸断面像

心エコーによって得られた心長軸断面像

 

 

超音波検査と他の検査との関連性

超音波画像からわかる異常には、大きさ、位置、ポリープ、腫瘍、結石、石灰化のほか、心臓の壁運動の低下(心筋梗塞の評価)、血流の異常(弁膜症や先天性異常)などがある。

 

図6胆石

胆石

 

図7腫瘍(肝細胞癌)

腫瘍(肝細胞癌)

 

図8脂肪肝

脂肪肝

 

図9胆嚢ポリープ(→)

胆嚢ポリープ(→)

 

図10腎嚢胞

腎嚢胞

 

 

図11乳腺腫瘍

乳腺腫瘍

 

 

超音波検査に関わる看護のポイント

心エコー実施時の援助

  1. 普通の心電図検査と同様に、静かに臥床させる。
  2. 苦痛や痛みを与えることなく15 分程度で終了することを伝え、不安を除去する。
  3. 室内を静かにして、保温に努める。
  4. 施行中に不安感を生ずることもあるので、声をかけたり、苦しいときはすぐに知らせるように説明する。
  5. 施行中、検査部位により圧痛が一時的に出現したり、必要に応じて浅い呼吸をする、一時呼吸を止める、体位変換などの指示があることを伝えて協力を得る。
  6. 高齢者や肺疾患患者などでは、よい記録をとることができず、記録時間が長くなることがあるので、室温管理や、裸でいることの羞恥心などに配慮をする。
  7. 施行後はペーストを温タオルで十分拭き取り、皮膚の清潔に努める。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 検査値早わかりガイド 第2版』 (編著)江口正信/2014年3月刊行/ サイオ出版

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