サイクロイドテスト、マイクロゾームテスト|自己免疫・アレルギー | 検査値早わかりガイド

看護師のための検査値の解説書『検査値早わかりガイド』より。

 

今回は、サイロイドテスト、マイクロゾームテストについて解説します。

 

江口正信
公立福生病院部長

 

サイロイドテスト、マイクロゾームテストの基準値

  • 陰性(100倍未満)(ゼラチン粒子凝集法)(サイロイドテスト、マイクロゾームテストともに)

 

〈目次〉

 

サイロイドテスト、マイクロゾームテストの定義

自己免疫性甲状腺疾患においては種々の自己抗体が関与している。

 

サイロイドテストでは、甲状腺組織に存在するサイログロブリンに対する自己抗体(抗サイログロブリン抗体)を検出し、マイクロゾームテストでは、甲状腺より抽出したマイクロゾーム分画に対する自己抗体(抗マイクロゾーム抗体)を検出する検査である。

 

橋本病(慢性甲状腺炎)などの自己免疫性甲状腺疾患の診断ならびに経過観察の際に行う。

 

サイロイドテスト、マイクロゾームテストの異常とその原因

 

 

他の自己免疫性疾患のときにも陽性を示すことがある
基準値 陰性(100 倍未満)(サイロイドテスト、マイクロゾームテストともに)ゼラチン粒子凝集法(particle agglutination method:PA 法)

 

図1橋本病の細胞像

橋本病の細胞像

 

図2亜急性甲状腺炎の細胞像

亜急性甲状腺炎の細胞像

 

サイロイドテスト、マイクロゾームテストと他の検査との関連性

陽性になった場合、その後の検査の進め方として、甲状腺機能検査、TSH測定、超音波検査、基礎代謝測定、細胞診検査などを行う。

 

サイロイドテスト、マイクロゾームテストの検体の取り扱い

検体は、血清で凍結保存可能である。

 

サイロイドテスト、マイクロゾームテストに関わる看護のポイント

看護に必要な情報

疾病の有無と程度

患者の訴えと原因となる疾病との関連

診察と検査の結果

疾病に関連する症状の有無と程度

治療の有無とその内容および効果

薬剤使用の有無

 

看護援助

<甲状腺機能亢進の場合>

心身の安静

  • 安静の必要性を理解してもらう。
  • 悩みなどを訴えやすい環境の調整をする。
  • 風とおしのよい涼しい病室環境をつくる。
  • 発汗が多いので、清拭、寝衣交換などを適宜行い、身体の清潔を維持する。

食事援助

  • 高エネルギー、高蛋白質、高ビタミン食を基本とし、消化吸収のよい食品を選ぶ。
  • コーヒーや紅茶類は避ける。
  • 水分を十分補給する。

薬物療法への援助

  • 長期間継続服用するので、患者指導を徹底する。
  • 副作用の観察を行う。また患者にも説明する。

 

<甲状腺機能低下の場合>

ADL低下に伴う日常生活援助

  • 無気力状態になりやすいので、身のまわりへの援助をしながら、可能な範囲で患者自身が行えるよう支援する。
  • 行動や動作をよく観察し、事故を未然に防ぐ。
  • 頻回に訪室して声をかける。

皮膚の保護、保温

  • 清拭時、皮膚保護をするミネラル油やラノリンなどを含んだ沐浴剤を使用する。
  • 衣服や寝具を調節して保温に努める。
  • 病室の日当りに配慮する。
  • 上気道感染を予防する。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 検査値早わかりガイド 第2版』 (編著)江口正信/2014年3月刊行/ サイオ出版

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