生化学検査とは | 検査値早わかりガイド

看護師のための検査値の解説書『検査値早わかりガイド』より。

 

今回は、生化学検査について解説します。

 

江口正信
公立福生病院部長

 

〈目次〉

 

生化学検査とは

生化学検査は、血液検査や一般検査とともに疾患の鑑別や治療のモニタリング、および予後の判定などのために重要な検査である。

 

検査材料としては、一般的には血清を用いるが、検査の目的によっては血漿、尿、胸・腹水、髄液、血球などが用いられ、化学的に分析される。

 

検査項目(分析の対象となる物質)には、以下のようなものがある。

 

各種酵素

逸脱酵素とよばれ、通常は一定値のみ血中に存在するが、臓器の傷害によって血中に出るものも多くある。

 

AST(GOT)、ALT(GPT)

LDH(乳酸脱水素酵素)とアイソザイム

ALP(アルカリ性フォスファターゼ)とアイソザイム

CK(クレアチンキナーゼ)とアイソザイム

アミラーゼ(Amy)とアイソザイム

リパーゼ

γ-GTP(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)

コリンエステラーゼ(ChE)など

 

電解質・金属

腎臓などでの代謝や、ホルモン異常による変化、そのほか種々の疾患で変動する。

 

ナトリウム(Na)

カリウム(K)

クロール(Cl)

カルシウム(Ca)

リン(P)〔無機リン(IP)〕

鉄(Fe)

マグネシウム(Mg)など

 

蛋白質

肝臓機能の把握や各種炎症、腫瘍による変動を知ることができる。

 

総蛋白(TP)

血清蛋白分画(PF)など

 

含窒素成分

腎疾患などの指標となる。

 

尿素窒素(BUN)

クレアチニン(Cr)

尿酸(UA)

ビリルビン(Bil)

アンモニアなど

 

脂質

コレステロール

HDL-コレステロール(HDL-C)

中性脂肪(トリグリセリド)(TG)など

 

糖質関連物質

糖尿病に代表される糖代謝の異常の検査である。

 

血糖(BS、GLU)

糖化ヘモグロビン(HbA1c)など

 

検査上の注意

血清や血漿などを検査材料とする場合、採血する時間が検査結果に影響を与える。目的の検査対象物質が日内生活リズムで変化したり、食事によって変動しているからである。

 

検査までの検査材料の取り扱い方法は、検査目的によって異なるため、一般的には採血後すみやかに血清分離することが望ましい。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 検査値早わかりガイド 第2版』 (編著)江口正信/2014年3月刊行/ サイオ出版

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