ピルビン酸 (pyruvic acid)|糖質 | 検査値早わかりガイド

看護師のための検査値の解説書『検査値早わかりガイド』より。

 

今回は、ピルビン酸(pyruvic acid)について解説します。

 

江口正信
公立福生病院部長

 

ピルビン酸(pyruvic acid)の基準値

  • 0.3~0.9(mg/dL)

 

〈目次〉

 

ピルビン酸(pyruvic acid)の定義

ピルビン酸は、解糖系、アミノ酸、脂肪酸代謝における重要な中間物である。ピルビン酸が嫌気的に代謝されると、解糖系の最終産物である乳酸となる。

 

その血中濃度は栄養素の摂取量、生成、利用の酸素活性、組織の酸素分圧の総和として決定されるため、酸塩基平衡の異常やアシドーシスが考えられるとき、その予後判定に重要な役割を果たす。

 

図1ピルビン酸、乳酸の代謝図

ピルビン酸、乳酸の代謝図

 

ピルビン酸(pyruvic acid)の異常とその原因

 

 

循環不全
肝臓疾患
  • 重症肝硬変、肝性昏睡など
糖原病Ⅰ型
先天性酵素異常
  • フルクトース・ジホスファターゼ欠損症、ピルビン酸脱水素酵素欠損症など
ビタミンB1欠乏症
重金属中毒
基準値 0.3~0.9(mg/dL)
  • 筋糖原病
 

 

 

ピルビン酸(pyruvic acid)の異常値の原因

循環不全では組織酸素欠乏によりピルビン酸の酸化障害をひき起こす。肝臓はピルビン酸および乳酸の処理に重要な役割を演じるため、肝障害によりピルビン酸の上昇をきたす。

 

ピルビン酸(pyruvic acid)と他の検査との関連性

糖尿病などの糖代謝障害における診断には、運動負荷試験やグルコース負荷試験などの検査を併せて行うことも重要である。

 

ピルビン酸(pyruvic acid)の検査時の注意点

食事や筋運動の影響を避け、空腹安静時に駆血帯を用いず採血することが望ましい。小児の採血ではストレス、運動に注意する。

 

ピルビン酸は不安定なため、全血で放置すると1時間で25%程度減少する。したがって、採血後はただちに除蛋白し、遠心分離後、上清を凍結保存する。

 

ピルビン酸(pyruvic acid)に関わる看護のポイント

乳酸の「看護のポイント」を参照。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 検査値早わかりガイド 第2版』 (編著)江口正信/2014年3月刊行/ サイオ出版

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