HDL- コレステロール|脂質 | 検査値早わかりガイド

看護師のための検査値の解説書『検査値早わかりガイド』より。

 

今回は、HDL-コレステロール(HDL-C:high density lipoprotein-cholesterol)について解説します。

 

江口正信
公立福生病院部長

 

HDL-コレステロールの基準値

  • 40~96(mg/dL)

 

〈目次〉

 

HDL-コレステロールの定義

肝臓で合成されるリポ蛋白には、表2のように比重の異なる4つのものがある。このうち高比重リポ蛋白(HDL)に含まれるコレステロールがHDL-コレステロールである。

 

HDL-コレステロールは血管壁に付着する余分なコレステロールを取り除いて肝臓へ運ぶ作用があり、俗に善玉コレステロールとよばれている。HDL-コレステロールの低値は、動脈硬化を示唆している。

 

HDL-コレステロールの異常とその原因

低値になる場合、おもに動脈硬化が問題となる。

 

 

 

  • コレステロールエステル転送蛋白欠損症
  • 原発性胆汁性肝硬変
  • 薬物投与
基準値 40~96(mg/dL)
 

 

 

図1大動脈粥状硬化

大動脈粥状硬化

 

図2動脈硬化

脳動脈硬化

 

HDL-コレステロールの原因

HDL-コレステロール変動の原因

  1. 肝細胞障害などによる合成の低下
  2. コレステロールの異化亢進
  3. 先天異常

 

HDL-コレステロールと他の検査との関連性

リポ蛋白分画

血清中の脂肪はアポ蛋白およびリン脂質との複合体を形成して存在している。この状態をリポ蛋白とよんでおり、この分画を検索することにより、脂質異常症の診断に必要な脂質代謝状態の把握が可能となる。リポ蛋白分画の測定には、電気泳動法や超遠心法などがある。

 

表1電気泳動法による基準値

電気泳動法による基準値

 

表2リポ蛋白の種類

リポ蛋白の種類

 

HDL-コレステロールに関わる看護のポイント

看護に必要な情報

年齢、身長、体重、肥満度

性差

加齢とともに増加。男性は40歳代で増加、女性は更年期に増加

 

食事摂取量および内容

食習慣、嗜好

 

生活習慣とリズム

運動習慣、喫煙量、飲酒量など

 

疾病の有無と程度

 

看護援助

総コレステロール(TC)の「看護のポイント(看護援助)」参照。

 

⇒〔検査値ガイド一覧〕を見る

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 検査値早わかりガイド 第2版』 (編著)江口正信/2014年3月刊行/ サイオ出版

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