最終更新日 2019/09/30

周産期医療

周産期医療とは・・・

周産期医療(しゅうさんきいりょう、perinatal care)とは、周産期(妊娠22週~生後1週間未満の期間)の妊娠、分娩に 関わる母体・胎児管理と出生後の新生児管理を主に対象とする医療体制のことである。周産期医学などとも呼ばれる。

周産期の母子は異常が生じやすく不安定な状態にある。新生児死亡率や周産期死亡率を低下させるためにも、突発的な緊急事態に備えた医療整備が重要視されている。

周産期医療の一環として、厚生労働省は、原則として三次医療圏に1カ所の総合周産期母子医療センターを、総合周産期母子医療センター1ヶ所に対して数ヶ所の地域周産期母子医療センターの設立を進めている。


総合周産期母子医療センターおよび地域周産期母子医療センターの役割としては、以下の項目などが挙げられる。
総合周産期母子医療センター:
(1)母体胎児集中治療室(maternal fetal intensive care unit;MFICU)を設置し、ハイリスク妊婦を管理する
(2)新生児集中治療室(neonatal intensive care unit;NICU)を設置し、地域の周産期医療情報システム(母体・新生児搬送のシステム)を運用する
(3)周産期医療関係者に対して、研修を行う

地域周産期母子医療センター:
(1)周産期に係る比較的高度な医療行為を提供する
(2)24時間体制での周産期救急医療を整備する

執筆: 永澤成人

東京慈恵会医科大学医学部 看護学科老年看護学助教

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