上葉への体位ドレナージ | 排痰ケア/ドレナージ【2】
【監修】
東京労災病院 看護部
「左右の肺尖区」の体位ドレナージ
(1)仰臥位の状態から、上半身を適度にギャッチアップして、下画像のような体位を取る
(2)ひざの下に枕などを入れて下半身の安定するようにし、かかとに圧力がかかるように配慮する
右上葉~後上葉区の体位ドレナージ
(1)ベッドは上半身側をギャッチアップする
(2)患者さんは左側臥位から前方に45°傾けた体位をとる
■ポイント■
胸部、腹部が不安定になり落ち込んでしまわないように、枕などを活用して支える
■ポイント■
顔を外側に向けて呼吸しやすく配慮する
■ポイント■
分泌物の位置と程度によってはギャッチアップは不要
右上葉~後上葉区の体位ドレナージ
(1)患者さんの体位を、膝を屈曲した仰臥位にする
(2)患者さんの状態によっては拘縮防止に配慮し、手掌を開いておく
■ポイント■
膝窩に直接圧をかけると下肢の循環障害、神経障害の危険性があるので、枕は大腿の下部に当てるようにする
■ポイント■
状況に応じて、こうした体位を10分から20分程度保持する