女性のライフサイクル各期における看護（34問）　思春期・成熟期女性への看護

第104回午後65問

正常な月経周期に伴う変化で正しいのはどれか。

1.　排卵期には頸管粘液が増量する。
2.　月経の直後は浮腫が生じやすい。
3.　黄体から黄体形成ホルモン〈LH〉が分泌される。
4.　基礎体温は月経終了後から徐々に上昇して高温相になる。

解答・解説

1.　排卵期には頸管粘液が増量する。: 排卵期になると、頸管粘液が増加し、粘稠度が減少する。それにより、精子が子宮内に侵入しやすくなる。
2.　月経の直後は浮腫が生じやすい。: 月経前症候群（PMS）の身体症状として乳房緊満感・体重増加・浮腫・頭痛・肩こりなどがみられる。よって、月経直後ではなく、月経前に浮腫が生じることがある。
3.　黄体から黄体形成ホルモン〈LH〉が分泌される。: 黄体形成ホルモン（LH）は、下垂体から分泌される。
4.　基礎体温は月経終了後から徐々に上昇して高温相になる。: 基礎体温は月経終了後から排卵前の卵胞期は低温相である。排卵後は黄体期となりプロゲステロンが増加すると、プロゲステロンには体温上昇作用があるため、高温相となる。黄体の寿命がきてプロゲステロンが低下すると、子宮内膜は剝離し月経となり、体温は再び低温相となる。

月経周期において、まずは視床下部からゴナドトロピン放出ホルモン（GnRH）が分泌され、下垂体から卵胞刺激ホルモン（FSH）が分泌されると、卵巣で卵胞が発育する。成熟しつつある卵胞からはエストロゲンが分泌される。エストロゲンの分泌がピークになると、下垂体から黄体形成ホルモン（LH）が急増し（LHサージ）、排卵が起こる。排卵後の卵巣は黄体を形成し、プロゲステロンを分泌する。どこから何が分泌され、いつ排卵が起こるのか、基本的な知識を押さえよう。